安全資産とは?リスク資産との違いやおすすめの運用方法とは

老後2,000万円問題が話題となっている昨今、老後に備えて資産運用を学び始めた方も多いかもしれません。資産には安全資産と高リスク資産があり、安全資産とは、預金や国債など元本の減るリスクの少ない資産のことを指します。ここでは、安全資産とリスク資産の違いやそのリスク、運用方法について解説します。

安全資産とは?リスク資産との違いやおすすめの運用方法とは

安全資産とは?

安全資産とは?

資産運用を考える上で、覚えておきたいのが安全資産という考え方です。安全資産とは、預貯金や国債のように、元本の減るリスクの小さい資産などをいいます。

リスクの少ない安全資産と対称的なのが、リスクのある「高リスク資産」です。高リスク資産とは、株式や不動産のように、大きな利益が期待できる一方、損失も大きくなる可能性がある資産をいいます。

安全資産と高リスク資産は、それぞれ「ローリスク・ローリターン」と「ハイリスク・ハイリターン」に置き換えて考えることができます。安全資産はリスクが少ないと同時に、収益もそれほど多くはありません。これに対して高リスク資産は、リスクが多いと同時に大きな収益が期待できます。ともに一長一短であり、どちらが良いというわけではありません。

安全資産の例とその理由とは

安全資産の例とその理由とは

安全資産の代表的なものとしては、預貯金、国債、貯蓄型保険などがあります。

預貯金

預貯金は、金融機関によって定期的な利息の支払いと元本の支払いが保証されている金融商品です。金融商品というと違和感があるかもしれませんが、金融機関は預貯金者のお金を借りて運用することで利益を得ており、預貯金者にその利益を利息として還元しています。利息の額はそれほど大きくありませんが、元本が保証されているという点で最も安全性の高い安全資産といえます。

国債

国債は、世界のさまざまな国で発行されている債券です。ひと口に国債といってもその安全性は異なり、政治や経済が安定している国ほど変動が少なく、値崩れしないため安全資産とされています。反対に、政治や経済が不安定な国であれば国債の価格は変動しやすく、多くのリスクを抱えることになるでしょう。また、海外の国債に投資する場合は為替リスクが伴います。対象国の通貨に対して円が安くなれば、為替差益が期待できます。日本の国債の場合はもちろん為替リスクは生じません。

貯蓄型保険

数多くある保険商品の中でも、貯蓄型保険は安全性の高い資産です。保険期間の満了時に満期保険金を受け取ることができ、満了時以外の解約であっても解約返戻金を受け取ることができます。安全性の高い資産としての保険商品には、終身保険や養老保険、学資保険や個人年金保険などがあります。しかし、変額保険や外貨建て保険は元本割れの可能性もあるので注意が必要です。

安全資産を貯めれば安心?抱えるリスクとは

安全資産を貯めれば安心?抱えるリスクとは

リスクの少ない安全資産ですが、必ずしもリスクがゼロというわけではありません。以下の安全資産についてリスクをまとめると、以下のようになります。

預貯金

お金を預けている金融機関が破綻した場合、返金される金額は条件によって異なります。例えば、「当座預金」や「利息の付かない普通預金」などは、全額が保護の対象です。一方、「定期預金」や「利息の付く普通預金」などは、1金融機関ごとに合算され、預貯金者1人当たりにつき元本1,000万円までと、その利息が保護の対象となります。

国債

国債も安全資産のひとつですが、一定のリスクがあります。発行元である国の信用状況によっては、投資の元本を割り込む可能性もあるでしょう。また、国債は価格変動リスクを伴います。中途換金時には市場価格を基準とした価格で買い取られますが、価格は金利変動によって上下します。場合によっては投資元本を割り込むので注意が必要です。さらに海外の債券の場合、円高の時に為替差から利益が減ってしまう為替変動リスクも伴います。

貯蓄型保険

貯蓄型保険は、満期後に掛金の総額よりも多くの金額を手にすることができます。しかし一方で、早期に解約することで手にする金額は掛金の総額を下回る場合があります。

資産形成を考えるなら、運用も検討を!資産形成のポイント

資産形成を考えるなら、運用も検討を!資産形成のポイント

安全資産とはいえ、必ずしもリスクがゼロというわけではありません。より堅実に資産を形成したいのであれば、将来にどれくらいの資産が必要であるかを検討した上で、リスクとリターンのバランスがとれた資産運用を行う必要があります。効率的な資産形成のポイントとしては、以下の3点が挙げられます。

長期投資

長期投資とは、運用期間の長い投資方法です。運用期間が長ければ長いほど、運用によって得られた収益が元本となり、その元本が新たに収益を生むという複利効果が期待できます。例えば、毎月3万円を35年積み立てると1,260万円貯めることができます。35年間年利3%で複利運用すると、最終的に約2,220万円になって戻ってくることに。長期投資では自己資金が少ない人でもコツコツ貯めながら運用すれば、複利効果によって大きく資産を増やすことが期待できるでしょう。

分散投資

分散投資には、資産・銘柄の分散、さらには地理的分散や時間的分散があります。投資の際になぜ分散が必要になるかというと、リスクを少しでも抑えるためです。
投資の格言に「Don’t put all your eggs in one basket.(すべての卵をひとつのカゴに盛るな)」というものがあります。たくさんある卵もひとつのカゴに入れてしまうと、カゴを落とした場合、すべての卵が割れてしまいます。いくつかのカゴに分けて入れておけば、減りはしてもゼロにはなりません。それどころか、残った卵が鶏に成長して最初にあった数以上の卵を産み出す可能性も十分に考えられるのです。資産・銘柄の分散ではひとつの資産・銘柄に頼るのではなく、複数の投資を行います。地理的分散では国内のみならず国外にも目を向け、時間的分散では投資のタイミングをずらします。また、こうすることで、さまざまなリスクを少しでも抑えることができるでしょう。

投資信託はリスク資産でもおすすめ。その理由とは

投資信託はリスク資産でもおすすめ。その理由とは

数多くある資産運用の中でも、特に初心者におすすめの投資としてあげられるのが投資信託です。投資信託には、以下のようなメリットがあります。

・少額で投資できる
一般的に、投資は10万円や100万円から始めるものが多くありますが、投資信託であれば商品によっては毎月1万円程度の資金で始められるものもあります。

・プロが運用してくれる
投資信託の大きな特徴のひとつは、運用を投資の専門家に任せられるという点です。そのため、株や債券、その他の金融商品に関する知識や運用経験がなくとも運用益を期待できます。

・分散投資できる
リスクを抑えるための分散投資には、一定の手間がかかります。しかし、投資信託であれば少額から運用できるため、さまざまな銘柄に少ない費用で分散投資が可能となります。

・透明性が高い
投資信託では、原則として毎日、取引価格となる基準価額が公表されています。そのため、どのファンドがどれくらいの金融価値を有しているかが分かり、安心して投資することができます。

初心者なら積立NISAも検討を

投資で少しでも多くの収益をあげたい場合には、2018年1月からスタートした積立NISA(少額投資非課税制度)を活用するのもひとつの手です。積立NISAでは、一定の条件を満たす投資信託を積み立てで買い付けた場合に、分配金や売買益などが非課税となります。年間で40万円の非課税枠があり、最長で20年間にわたって利用することも可能です。

ただし、投資信託の種類は、国が定めたリスクの高い運用を行っていない長期投資向けなどに限定されているので注意しましょう。

まとめ

安全資産はリスクを抑えられる一方、現在のような低金利下では資産がなかなか増えないというデメリットもあります。そのため、資産を増やそうと考えると高リスク資産への投資も検討が必要になるかもしれません。高リスク資産の場合は、投資の専門家に相談し運用を任せるという選択肢も検討してはいかがでしょうか。

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