<初心者向け>高リスク資産とは?運用するメリットとそのポイントを解説

投資によってある程度の大きな収益を得るために覚えておきたいのは、「高リスク資産」です。高リスク資産とは、株式や社債、不動産などの値動きの大きい投資商品を指します。しかし、高リスク資産でも、分散投資によってリスクを軽減させることができます。ここでは、そんな高リスク資産の概要や運用のポイントについて解説します。

<初心者向け>高リスク資産とは?運用するメリットとそのポイントを解説

高リスク資産とは?

高リスク資産とは?

これから投資を始めようと考えている人が覚えておくべき資産の種類はふたつあります。ひとつは「安全資産」で、もうひとつは「高リスク資産」です。

安全資産は、預貯金や国債のように将来の収益額があらかじめ確定されている資産を指します。元本が保証されている資産もあり、リスクが総じて少ないのが特徴です。これと対照的なのが、高リスク資産です。

高リスク資産は、収益額が不明確な資産を指します。大きな収益が期待できますが、大きな損失を被る場合もあります。いわゆる「ハイリスク・ハイリターン」の金融商品であり、「ローリスク・ローリターン」の安全資産の対極にある金融商品です。

安全資産と高リスク資産の一例

資産の種類対象商品例
安全資産預貯金、国債、終身保険、養老保険、学資保険、個人年金保険
高リスク資産株式、社債、証券化商品、コモディティ、不動産

高リスク資産を持つことの意味は?

高リスク資産を持つことの意味は?

投資の目的は、収益の最大化にあります。一方で、いかに損失を回避するかも重要になります。損失を回避するためには、徹底的にリスクを抑える必要があります。この理屈でいえばリスクの高い資産は敬遠されるべき資産といえますが、高リスク資産の魅力はリターンの大きさにあります。「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ということわざがあるように、一定のリスクを負わなければ大きな収益を得ることは困難です。そのため、大きなリターンを得るためには、一定の高リスク資産を持つということも選択肢に入ります。

高リスク資産の運用のポイントを解説

高リスク資産の運用のポイントを解説

効率的な資産形成には、いかにリスクと向き合うかが重要です。以下では、高リスク資産の運用を考えている方に向けて、運用のポイントについてみていきます。

高リスク資産と安全資産の割合を決める

初めて投資を行うに当たって、覚えておきたいのは高リスク資産と安全資産の割合です。安全資産の割合が多ければそれだけ大きな損失を回避できますが、その反面、あまり大きな収益は期待できません。また、高リスク資産の割合が多ければ大きな収益が期待できますが、同時に大きな損失の可能性も高まります。

投資で損切りをする1つの目安が5~10%であることを考えると、高リスク資産の割合は10%程度を目安に初めてみるのが良いでしょう。
ただし、この割合はあくまで目安です。自身の年齢や状況、貯蓄額などによってその割合によって変わってくるので、資産が増えた・減ったタイミングで割合を都度見直すことが必要でしょう。

例えば年齢で考えてみると、30〜40代の若い人の場合、生活費や直近の大きな出費に影響がなければある程度高リスク資産の割合を増やしても、高リスク資産のバランスを見直す機会と時間が多くあります。そのため後々のライフプランへの影響も比較的少なくなります。一方、高齢で安易に高リスク資産の割合を増やして資産が減ってしまった場合には、時間的な制約からその後のライフプランの再設計は難しくなります。
このように、高リスク資産を運用するには自身の状況に合わせて安全資産とのバランスを考慮することが大切なのです。

長期保有や時間分散でリスクと上手に付き合う

長期保有や時間分散でリスクと上手に付き合う

高リスク資産のリスクを少しでも抑えながら運用していくためには、分散投資が大きなポイントとなります。分散方法には主に「時間の分散」「資産の分散」「地域の分散」があります。

時間の分散

金融市場は常に動きを見せ、急騰することもあれば暴落することもあります。もしも同時期に資産を購入すると、暴落したときに資産が著しく減少することになります。そこで、資産の購入の時期を分散させることで、予期せぬ暴落による資産の減少を抑えられます。

資産の分散

資産の種類が異なれば、値動きも異なります。複数の種類の資産を保有することで、いわゆる資産の共倒れを防ぐことができます。

地域の分散

世界中にさまざまな投資対象が点在しており、それらは必ずしも同じ値動きをするわけではありません。そのため、国内の金融商品と国外の金融商品を併せて保有することで、リスクを分散させられます。

ポートフォリオを考える

ポートフォリオを考える

高リスク資産を保有し、運用していくためには、時間・資産・地域を分散させたポートフォリオを持つことが大切です。ポートフォリオは、「どのような金融商品をいくらずつ保有するのか」という組み合わせです。リスクを分散させるために、できる限り異なる時間、異なる資産、異なる地域の金融資産で組むことが大切です。最適なポートフォリオを組めばリスクが広く分散され、着実な収益が期待できるようになります。

まとめ

人生100年時代となり、老後に2,000万円が不足するともいわれる昨今において、将来に向けた資産形成はますます重要になってきています。ある程度大きな資産をつくるためには、一定のリスクを取る必要があります。そこで選択肢のひとつとしてあげられるのが、高リスク資産への投資です。

もうすぐ老後を迎えようとしている人が高リスク資産に投資した場合は、元本割れで老後の大切な資産を減らす可能性があります。しかし、若年層は老後までの期間が長いため、資産を一時的に減らしても挽回できる可能性があります。ある程度の高リスク資産も選択肢に入れたいものです。高リスク資産は元本割れの可能性がありますが、分散させたポートフォリオを組むことがポイントです。

効果的な分散投資によって、リスクを過度に恐れることなく収益を実現していきましょう。

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