定年後はどうする?人生100年時代のセカンドライフを充実させるための過ごし方

「人生100年時代」が現実になりつつある中、定年後のセカンドライフをどのように過ごせばいいのか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。今回は理想のセカンドライフを過ごすためのヒント、充実したセカンドライフを過ごすために今から準備しておきたいことを確認しておきましょう。

定年後はどうする?人生100年時代のセカンドライフを充実させるための過ごし方

60%超が「定年後も働きたい」と回答

60%超が「定年後も働きたい」と回答

セカンドライフというと、定年退職後の悠々自適な生活を思い浮かべる人も多いかも知れません。しかし、内閣府の「勤労者の老後の生活設計に関する世論調査」によると、「仮に60歳で定年退職するとしたら、その後も働きたいと思いますか?」という問に対して、28.3%が「ぜひ働きたい」、32.3%が「よい仕事があれば働きたい」と回答、定年後も働いても良いと考えている人が全体の60%を超えていることがわかりました。

また、「定年後も働くとしたら、どのような働き方が良いか?」という問いについては、全体の48.5%が「自分の経験や能力が生かせる仕事なら、どのような職場でも良い」、18.8% が「今と同じ職場(会社)に勤められるなら、どのような仕事でもよい」、16.3%が「自分で独立して働きたい」と回答しました。

一方、同調査で仕事を引退した後の余暇にしたいことを聞いたところ、最も多かった回答は「旅行・温泉」で30.0%、次いで「特にない」(16.3%)、「わからない」(13.4%)という結果に。

定年後は仕事を辞めて引退生活に入るのではなく、むしろこれまでの経験を生かして働き続けたいと願う反面、余暇の過ごし方については具体的なイメージをつかめないでいる人が多いことがわかります。ここからは、定年後の暮らしをより具体的にイメージするためのヒントをいくつかご紹介しましょう。

【参考】内閣府:「勤労者の老後の生活設計に関する世論調査」 詳しくはこちら

定年後も仕事を続ける場合の注意点は?

定年後も仕事を続ける場合の注意点は?

定年後も仕事を続ける場合は、主に以下の4つの選択肢が考えられます。

① 定年後再雇用制度を利用する

2013年に高年齢者雇用安定法が改正され、60歳の定年後も社員本人が希望すれば65歳まで再雇用することが企業に義務付けられました、つまり、60歳が定年に設定されている企業でも原則として65歳まで働き続けることができるようになったということです。再雇用で働き続けることを希望する場合は定年前にその旨を企業側に伝え、定年後にいったん形式的に退職した上で、再度雇用契約を結ぶことになります。

再雇用制度を利用すると、定年退職後も慣れ親しんだ同じ会社で働くことができる安心感がある一方で、定年前とはまったく違う未経験の部署に配属されたり、定年前よりも給与が下がってしまう可能性もあります。定年前にしっかり担当者と話し合い、再雇用の条件を確認しておくようにしましょう。

定年後再雇用について詳しくは、定年後の「再雇用制度」とは?現役時代にこそ知っておくべき理由の記事もチェック

② 求人サイトで探す

定年後は新しい仕事にチャレンジしたいという人は、中高年を対象にした求人サイトでやってみたい仕事を探すのも一案です。求人サイトには勤務地や勤務時間など勤務条件が細かく掲載されているので比較検討がしやすく、条件に合う仕事を見つけやすいというメリットがありますが、実際の職場の雰囲気や評判がわかりづらいというデメリットもあります。できれば事前に職場の様子を見に行ったり、実際に働いている人と話す機会をもっておくようにしましょう。

③ 知人に紹介してもらう

仕事仲間や取引先の担当者などに、定年後の職場を紹介してもらうケースも珍しくありません。現役時代の仕事ぶりや人柄が評価された上での紹介なので自信をもって働くことができるだけでなく、紹介者に職場の雰囲気や就労条件などを確認した上で働き始めることができるというメリットがあります。

一方で、万が一、不本意な仕事内容だった場合にも紹介者に義理立てをするあまり、辞めづらいというデメリットも。より条件にあう仕事を紹介してもらうためにも、現役時代から周囲に定年後も働き続ける意思があることや希望する仕事内容について明確に意思表示をし、良い職場があれば声をかけてほしい旨を明確に伝えておくと良いでしょう。

④ 起業する

現役時代に培った技術や知識を生かして、個人事業や会社を起こす選択肢もあります。定年後の起業を成功させるポイントは、現役時代のうちから必要な資格を取得したり、社内外に人脈を築いておくなどの準備を進めておくこと。業務内容もまったく新しい分野に一から挑戦するのではなく、現役時代の仕事とリンクするものにしておくのが賢明です。また、起業資金に退職金をすべてつぎ込んでしまうようなことのないように、まずは自宅をオフィスにするなどして、小規模にビジネスをスタートさせることも大切です。

シニア起業について詳しくは、急増する50代・60代の定年後「シニア起業」とは?必要な準備や成功例なども紹介の記事もチェック

定年後におすすめの趣味は?

定年後におすすめの趣味は?

定年後は仕事よりも趣味の時間を大切にしたいという人も多いことでしょう。とはいえ、若い頃から長く続けている趣味がある人は別として、定年後に新たに趣味を見つけるのは意外と難しいもの。できれば現役時代から、仕事関係以外の幅広い分野の人と交流を持ち、興味の範囲を広げて定年後に楽しみたい趣味に目星をつけておくとよいでしょう。

定年後は現役時代に比べて収入が減ることや体力が衰えがちになることを視野に入れ、ウォーキングや料理、手芸などあまりお金がかからず、無理なく続けられる上に心身の健康維持に役立つものを選ぶのがおすすめです。

定年後の趣味について詳しくは、定年後も生き生きと過ごせる趣味7選の記事もチェック

地方や海外への移住、人気の場所は?

地方や海外への移住、人気の場所は?

定年後、都市部に比べて物価や家賃が安く、余裕をもって暮らしやすい地方や海外への移住を検討する人も増えています。
地方移住を支援するNPO法人ふるさと回帰センターが発表した2019年の地方移住人気ランキングでは、第1位が長野、第2位が広島県。第3位が静岡県という結果に。自然が豊かでかつ都市圏へのアクセスも良い場所が人気を集めています。

一方、外務省の「海外在留邦人数調査統計(平成30年版)」によると、2017年10月1日時点での国別の永住者数が多い国は第1位がアメリカ、第2位がオーストラリア、第3位がブラジル、第4位がカナダ、第5位がイギリスという順になっており、これらの国が日本人の移住先として人気が高いことがわかります。
地方の場合も海外の場合も、住み始めてから「こんなはずではなかった」と後悔しないために、移住先の候補を何か所かに絞り、短期間のお試し生活を送ってみることをおすすめします。

定年後の地方・海外への移住について詳しくは、老後に海外移住するのにおすすめの国まとめ「定年後は地方へ」に役立つ人気の地方や移住を叶えるための情報まとめの記事をチェック

セカンドライフのために、今からできる準備は?

セカンドライフのために、今からできる準備は?

充実した理想のセカンドライフを過ごすには、若い頃からの準備が欠かせません。経済的にも精神的にも余裕のあるセカンドライフのために、以下の3つのポイントを意識して1日も早く準備をはじめましょう。

① 体力を維持する

定年後に仕事を続けるにせよ、趣味に没頭するにせよ、一定の体力が必要です。適度な運動とヘルシーな食生活を習慣にして、できる限り体力の低下を防ぎましょう。とはいえ、これまで運動の習慣がなかった人が急にハードなスポーツを始めるのは逆に体に負担をかけてしまいます。手軽に始められるウォーキングや水中ウォーキング、ストレッチやヨガを毎日の生活に取り入れ、年齢とともに衰えやすい筋力や免疫力を維持するよう心がけましょう。

定年後の体力維持について詳しくは、定年後も健康に!シニアにおすすめの体力づくりの方法を紹介の記事もチェック

② 資格を取る

定年後に仕事を続ける場合、どうしても現役時代よりも待遇面で条件が悪くなってしまいがちです。少しでも良い条件で働けるように、仕事に役立ちそうな実務系の資格を取得しておきましょう。企業によっては福利厚生の一環として社員の資格取得の費用を負担してくれる制度を設けているところも多いので、上手に活用すれば金銭的な自己負担なしに資格が取得できる可能性も。難易度は高くなりますが行政書士や社会保険労務士など、いわゆる「士業」の資格を取得しておくと、定年退職後に独立開業することも夢ではありません。

定年後に役立つ資格について詳しくは、これで老後も働ける!定年後にも役立つ資格9選の記事もチェック

③ 老後資金を貯める

残念なことに、公的年金だけでは経済的に余裕のあるセカンドライフを送るのは難しいと言われています。定年後も働き続けて定期収入を得ることもできますが、病気や家族の介護など不測の事態が発生して働けなくなる可能性もあるので、できるかぎり貯蓄を増やして老後の生活に備えることが重要です。節約して無駄な出費を減らし、コツコツと貯金することが資産形成の基本ではありますが、より効率よく貯めるためにiDecoやNISAなど、比較的リスクの少ない投資商品の活用を検討しても良いでしょう。

まとめ

まとめ

長寿社会を迎え、定年後のセカンドライフの過ごし方の多様化が進んでいます。定年後も働き続ける、地方や海外に移住する、趣味に没頭するなど、選択肢は様々ですが、どれを選んだとしても余裕をもって理想のセカンドライフを過ごすには、一定の体力と経済力が不可欠です。若いうちから健康に気をつけて体力維持・向上を心がけ、公的年金+αの備えとして老後資金の貯蓄に努めましょう。

ご留意事項
  • 本稿に掲載の情報は、ライフプランや資産形成等に関する情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の取得・勧誘を目的としたものではありません。
  • 本稿に掲載の情報は、執筆者の個人的見解であり、三菱UFJ信託銀行の見解を示すものではありません。
  • 本稿に掲載の情報は執筆時点のものです。また、本稿は執筆者が各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性について執筆者及び三菱UFJ信託銀行が保証するものではありません。
  • 本稿に掲載の情報を利用したことにより発生するいかなる費用または損害等について、三菱UFJ信託銀行は一切責任を負いません。
  • 本稿に掲載の情報に関するご質問には執筆者及び三菱UFJ信託銀行はお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

RANKING

この記事もおすすめ