気になる老後の生活費はどう変わる?独身の場合と二人世帯の場合で比較!

老後の生活費は、定年退職を間近に控える方にとってもそうでない方にとっても、将来心配なことのひとつです。しかし、老後の生活費の内訳がわかれば、すべきことも見えてくるでしょう。この記事では、老後の生活費の内訳や定年退職前からの変化について紹介します。

気になる老後の生活費はどう変わる?独身の場合と二人世帯の場合で比較!

定年前と老後で比べた生活費の変化

定年前と老後で比べた生活費の変化

定年前の今と老後とで、どのように生活費が変化するのでしょうか。生活費の変化は、貯金などの備えを考えるときに確認しておきたいポイントです。下の表は、定年前世帯と老後で比べた生活費の変化です。

単身世帯2人以上世帯
定年前192,311円343,844円
60歳以上148,358円247,701円

※統計データの関係で、定年前・単身世帯は35~59歳、2人以上世帯は50~59歳の数字になっています。
【参考】家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年) ※詳しくはこちら

老後の生活費は単身世帯では平均148,358円、2人以上世帯では平均247,701円です。老後を迎えると、単身者では4万3,953円、2人以上世帯では9万6,143円生活費が減少します。

老後の生活費の内訳は?

老後の生活費の内訳は?

老後の生活費は月14〜24万円程度が目安です。続いて、具体的に「老後の主な生活費と金額」をチェックして、定年前後で変化するポイントを紹介します。

生活費の変化(単身世帯)

支出項目35〜59歳60歳以上
食費45,883円36,604円
住居費25,347円15,372円
水道光熱費11,191円12,928円
衣服、家具・家事用品費10,820円10,536円
医療費7,046円8,167円
交通・通信費25,156円14,370円
教育費25円0円
教養娯楽費21,089円17,546円
その他支出45,753円32,834円
合計192,311円148,358円

※小数点以下を四捨五入

生活費の変化(二人以上世帯)

支出項目50〜59歳65歳以上
食費78,052円70,058円
住居費16,793円14,853円
水道光熱費23,070円21,635円
衣服、家具・家事用品費25,860円17,738円
医療費11,997円14,995円
交通・通信費51,999円28,524円
教育費24,428円458円
教養娯楽費29,482円24,541円
その他支出82,163円54,898円
合計343,844円247,701円

※統計データの関係で、定年前単身世帯は35~59歳、2人以上世帯は50~59歳の数字になっています。
※小数点以下を四捨五入
【参考】家計調査報告(家計収支編)平成29年(2017年) ※詳しくはこちら

ほとんどの項目が共通して減少している一方で、医療費は1~2割近く増加しています。

老後の生活費が変わる理由は?

老後の生活費が変わる理由は?

生活費の増減が大きい項目について、その増減の原因を詳しく見ていきましょう。

老後の主な生活費1:食費

食費は、生活費に占める割合が高い項目です。
二人以上の世帯の食費を年齢で比較すると、65歳以上世帯は50~59歳の世帯に比べて食費がかかっていません。この点に影響しているのが外食費です。50~59歳の世代の食費が78,052円なのに対し、65歳以上では70,058円と約8,000円下がっています。
老後は仕事の付き合いなどの会食の機会が減り、健康への意識が高くなることで、外食は自然と減っていくようです。

老後の主な生活費2:住居費

現在、ローンの支払いなどを行っている方には想像がつきにくいかもしれませんが、老後の住居費はそこまで高くありません。これは、住宅ローンの返済さえ終われば住居費がほとんどかからないためです。
もし、持ち家から住み替える場合、高齢者施設では月約15万円、田舎のワンルームでは約3~4万円と増加するので、住み替えについてはライフプランに合わせてよく検討しましょう。

老後の主な生活費3:水道光熱費

老後の平均的な水道光熱費は、単身者の場合で約1万3,000円、2人以上世帯の場合で約2万2,000円です。
2人以上世帯は、全年齢平均と老後世帯とで総額があまり変わっていません。例えば、夫婦のどちらかが専業主婦(夫)の場合、定年退職して仕事がなくなった夫(妻)が自宅にいる時間が増えたとしても、水道光熱費にはそれほど影響しないようです。

一方、単身世帯の場合、老後の水道光熱費の総額が1割程度膨らんでおり、内訳では電気代が最も増えています。今まで自宅に誰もいなかった時間を老後は自宅で過ごすため電気の消費が増えたと考えられます。
65~85歳での2人以上世帯にかかる水道光熱費は約528万円ですが、契約プランの変更や使い方の工夫、省エネ家電への買い替えなどの策で水道光熱費を節約することができます。

老後の主な生活費4:衣服や家具・家事用品費

老後の衣服費や、家具・家事用品関連の消耗品に使う平均額は、単身者の場合で約1万円、2人以上世帯の場合で約1万8,000円です。

老後を迎えると、服や家具・家事用品にかける金額が減少する傾向があります。しかし、細分化すると、家具・家事用品は2人以上世帯で横ばいですが、単身世帯は2割程度増加しています。
これは時間に余裕ができて家事に費やせる時間が増えたことと関係しているのでしょう。
一方、月数千円を占めている衣類は1~2割程度減るというデータがあります。新しい服にかける年間の費用をあらかじめ決定するなどの工夫をすることで、余計な出費を避けることができます。

老後の主な生活費5:医療費

老後の主な生活費5 医療費

老後の平均的な医療費は、単身者で約8,000円、2人以上世帯で約1万5,000円です。内訳で多いのは、服用薬などの医薬品と治療・診療などの保健医療サービスです。

年齢を重ねると身体に痛みが生じたり、病気にかかったりするケースも多くなるので、どうしても費用が膨らんでしまいます。しかし、75歳以上は自己負担が1割で済むため、単身世帯で1,000円程度、2人以上世帯で2,000円程度の増加と、そこまで大幅な増加にはなっていません。

医療費は極力抑えたいものですが、それには健康であることと早期発見・早期治療が大切です。健康診断やがん検診などを受けておけば、たとえ病気があっても早期に治療を始めることができ、医療費を抑えることにつながります。

まとめ

まとめ

単身者でも15万円弱必要な生活費ですが、年金だけでは賄いきれない可能性があります。年金では生活費を賄いきれない場合は、今の生活を見直すことや今から貯金をしていくということが必要になります。まずは自分自身の財産と老後の収入・支出などを把握し、老後に必要となる金額の見積もりから始めましょう。

ご留意事項
  • 本稿に掲載の情報は、ライフプランや資産形成等に関する情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の取得・勧誘を目的としたものではありません。
  • 本稿に掲載の情報は、執筆者の個人的見解であり、三菱UFJ信託銀行の見解を示すものではありません。
  • 本稿に掲載の情報は執筆時点のものです。また、本稿は執筆者が各種の信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性について執筆者及び三菱UFJ信託銀行が保証するものではありません。
  • 本稿に掲載の情報を利用したことにより発生するいかなる費用または損害等について、三菱UFJ信託銀行は一切責任を負いません。
  • 本稿に掲載の情報に関するご質問には執筆者及び三菱UFJ信託銀行はお答えできませんので、あらかじめご了承ください。

RANKING

この記事もおすすめ