「いつまでも学びたい」を叶えるリカレント教育を行う大学を紹介!

平均寿命の伸長、働き方の多様化などを背景に、近年、リカレント教育が注目を集めています。そこで、今回はリカレント教育の概要を確認すると同時に、リカレント教育を受けることができる国内の大学をタイプ別に5校を紹介。リカレント教育の学費に使える国の補助金制度やリカレント教育で挫折しないためのポイントについても解説します。

「いつまでも学びたい」を叶えるリカレント教育を行う大学を紹介!

リカレント教育とは?

リカレント教育の「リカレント(recurrent)」とは、英語で「繰り返す、循環する」を意味する言葉。転じて「リカレント教育」は、「就職してからも、生涯にわたって学習と諸活動を交互におこなうことができる教育システム」のことで、1970年にOECD(経済協力開発機構)が公式に採用したことがきっかけで、国際的に広く知られるようになりました。

近年、リカレント教育が改めて注目を集めるようになっている背景としては、
・雇用が流動化して、働き方が多様化していること
・労働者に求められる技術や知識の変化のスピードが増していること
・人生100年時代を迎え、定年年齢が伸びていると同時に定年後も働き続ける人が増えていること

などが指摘されています。

つまり、「現在のように変化の激しい社会では、常に技術や知識の更新をしないと働き続けることが難しい」という意識が高まり、学び続けるための手段としてリカレント教育への関心も高まっているのです。

もちろん、仕事のためではなく、あくまでも文化的教養を深めるため、あるいは趣味を極めるための手段として、リカレント教育を受ける人もいます。

【タイプ別】リカレント教育におすすめの大学5選

こういったニーズの多様化に応えるべく、各大学では内容・形式ともにさまざまなリカレント教育のプログラムを用意しています。ここでは、目的別に代表的なプログラムの例を見ていきましょう。

日本女子大学~再就職を目指す女性に

結婚や育児によるブランクを経て再就職を目指す女性におすすめなのが、日本女子大学リカレント教育課程です。同課程では大学卒業後にいったん就職したものの、結婚や育児、進路変更などで離職した女性に1年間(2学期)のキャリア教育を通して高い技能・知識と働く自信・責任感を養い、再就職を支援するプログラムを提供しています。受講者はビジネス英語やキャリアマネジメントなど実践的な内容を学ぶことができ、日商簿記や社会保険労務士等の資格取得を目指すこともできます。

【参考】日本女子大学 詳しくはこちら

明治大学~夜間・週末を利用して学びたい人に

明治大学~夜間・週末を利用して学びたい人に

働きながら学べる夜間・週末の授業が充実しているのは、明治大学の生涯学習拠点「リバティアカデミー」です。現在、駿河台、和泉、生田、中野の4キャンパスで年間約400講座を開設し、約18,000人が学んでいます。リバティアカデミーで提供される講座は大きく分けて、「教養・文化・講座」「ビジネスプログラム」「資格・実務・語学講座」の3ジャンル。働きながら通いやすい夜間・週末開講の講座も多く、キャリアップに役立つ資格取得のために通うビジネスマンも多数在籍しています。

【参考】リバティアカデミー 詳しくはこちら

信州大学~地方移住や地域創生に興味のある人に

信州大学~地方移住や地域創生に興味のある人に

地方創生に関わるビジネスに興味のある人、地方移住を考えている人に最適なプログラムを提供しているのが信州大学の「信州100年企業創出プログラム」です。選考試験を受けてリサーチフェロー(客員研究員)に選出されると、研究活動や日常生活の支援金として180万円が支給され、毎年10月~翌3月までの半年間、長野県内の企業で勤務しつつ、信州大学のリカレント教育の講座(ゼミ)を受講することができます。首都圏で働きながら通うのは実質的に難しいので、「いったん休職してでも挑戦したい」「首都圏以外で働きながら学びたい」という人に向いています。

【参考】信州大学「信州100年企業創出プログラム」 詳しくはこちら

早稲田大学~通学せずにオンラインで学びたい人に

早稲田大学~通学せずにオンラインで学びたい人に

仕事や家庭の事情で通学が難しい人のために、オンラインで講座公開を行う大学も増えています。2003年に開講した早稲田大学人間科学部の「eスクール」もそのひとつ。スクーリングを除き、講義の受講や講師への質問、レポート提出、小テストまで、原則としてすべてオンライン上で行われるため、空いた時間を使って自分のペースで学習をすすめることができます1クラス30名の少人数制で各クラスに1人、学習コーチがついていて随時質問を受け付けるなど、きめ細かなサポート体制にも定評があります。受講期間はコースにより1年~4年。卒業すると学位が授与されます。

【参考】早稲田大学 人間科学部 詳しくはこちら

KIT 虎ノ門大学院(金沢工業大学大学院)~MBAを取得してキャリアアップしたい人に

KIT 虎ノ門大学院(金沢工業大学大学院)~MBAを取得してキャリアアップしたい人に

経営系学位のグローバルスタンダードとされるMBA(経営学修士)を効率的に取得できる大学も増えています。1年制の社会人大学院「KIT虎ノ門大学院(金沢工業大学大学院)」のイノベーションマネジメント研究科もその1つ。都心の一等地・虎ノ門にキャンパスを構え、開講は原則として平日の夜間と週末のみという通いやすさから、働きながら学びたいビジネスマンの支持を集めています。ビジネス系科目をメインで学んだ場合はMBAが、知的財産系の科目をメインで学んだ場合はMIPM(知的財産マネジメント)の学位を取得することができます。

【参考】KIT虎ノ門大学院(金沢工業大学大学院) 詳しくはこちら

お得に学べる!「教育訓練給付金制度」とは?

お得に学べる!「教育訓練給付金制度」とは?

上記で紹介したプログラム以外にも、たくさんの大学で多彩なリカレント教育のプログラムが提供されており、その数は増え続けています。しかし、「大学の学費=高い」という印象があるためか、「お金がかかりそう……」と大学でのリカレント教育を受けるのをためらう人も少なくありません。実際のところ、大学でのリカレント教育にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?

リカレント教育のプログラムにかかる費用は大学によって異なるので一概には言えませんが、選択した講座数に応じて受講料を支払うシステムを採用している大学が多く、1講座あたりの受講料は数千円~数万円です。このほか、「入学金」や「基礎授業料」、テキスト料がかかる場合もあります。また、通学して授業を受けるスタイルの大学を選んだ場合は、往復の交通費がかかることも考慮しておきましょう。

「やはり金額的に厳しいかも……」という人も、まだ諦めるのは早いかもしれません。一部の大学では奨学金制度が設けられていますし、一定の条件を満たす人は厚生労働省指定の講座で学ぶ場合に学費の一部が支給される「教育訓練給付制度」を利用することもできます。

「一般」と「専門」で上限額に違いも

教育訓練給付制度は、社会人の中長期的なキャリアを支援するために設けられた雇用保険の給付制度で、利用できるのは雇用保険に加入している人(在職者)または加入していた人(離職者)です(※1)。この制度は以下のふたつに分かれています。

①学費の20%(上限10万円)が支給される「一般教育訓練給付」
②学費の最大70%(上限額40万円、資格を取得した場合は56万円)が支給される「専門実践教育訓練給付」


いずれの場合も、本人が支給要件を満たしているだけでなく、厚生労働省から指定を受けた講座のみが対象であることに注意が必要です。指定講座は厚生労働省の検索システム(※2)から確認できるので、あらかじめ指定講座に的を絞って志望校を決めるのも一案です。お得な制度を上手に活用して、賢くキャリアアップを目指しましょう。

※1 詳細な支給要件や申請方法については、厚生労働省「教育訓練給付制度」を参照 詳しくはこちら
※2 【参考】厚生労働大臣指定教育訓練講座検索システム 詳しくはこちら

リカレント教育、挫折しないための心構え

リカレント教育、挫折しないための心構え

リカレント教育を実際に始めた人からは「若い頃は学校が嫌いだったけど、今は授業が楽しくて仕方ない」、「資格が取得でき、キャリアアップにつながった」等の喜びの声が聞かれます。しかし、その一方で、受講期間の途中で挫折してしまう人も少なくありません。その理由は「課題がハードでついていけなかった」「面倒になってしまった」「講座内容が期待はずれだった」など様々ですが、せっかくの学びの機会を途中で投げ出してしまうのは、非常にもったいないこと。以下の点を心がけ、最後まで学び続けるよう、努力しましょう。

・目標を定め、周囲に宣言する
「資格取得」「TOEIC700点」など、自分なりの学びの目標を設定し、家族や友人に宣言しましょう。宣言することで「絶対に達成したい」という思いが強まり、周囲からの応援も受けられるので、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。

・仲間をつくる
同じ講座に通う人と積極的に交流し、人脈を培いましょう。共に学ぶ仲間と励まし合うことで、講座に通う楽しみも増え、講座終了後のネットワークも広がります。

・無理せず通える講座を選ぶ
特に仕事を続けながら学ぶ場合は、無理なく通える講座を選びましょう。例えば仕事がハードで残業や出張が多い人はたとえ夜間であっても平日のコースは避け、週末限定の講座もしくはオンラインで学べる講座を選びましょう。また、過去にその講座を受けた人の口コミなどを参考に、講座の難易度や課題の多さなどを事前に確認しておくことも大切です。

・学び終えた自分をイメージする
受講を終えて資格が取得できた自分、キャリアアップに成功した自分をイメージしながら、学ぶことも大切です。試験やリポートの準備から逃げ出したくなったときに、成功した自分をイメージすれば、モチベーションを維持しやすくなります。

まとめ

何歳になっても学び、働き続けたいと願う人が増える中、リカレント教育の講座を提供する大学が増え、講座の内容や受講方式もますます多様化しています。条件を満たせば各大学の奨学金制度や厚生労働省の教育訓練給付制度を活用することも可能。自分の興味・関心や目的はもちろん、通いやすさなども考慮して講座を選びましょう。

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