定年後も健康に!シニアにおすすめの体力づくりの方法を紹介

定年後、充実した老後を過ごすには、何と言っても体力の維持が欠かせません。しかし、仕事を辞めて自宅で過ごす時間が増えると体を動かす機会が減るためか、体力の衰えを感じるようになる人が多いようです。今回はシニアでも気軽に続けられる体力づくりの方法をご紹介しましょう。

定年後も健康に!シニアにおすすめの体力づくりの方法を紹介

65歳~74歳の男性の約48%が「運動習慣がある」と回答

まず、今のシニア世代が体力づくりとどのように向き合っているのかを見てみましょう。最近は60代・70代になっても若々しく、はつらつとした印象の人が増えました。

実際、厚生労働省が発表した「令和元年版高齢社会白書(全体版)」によると、65歳以上の人を対象にした新体力テスト(握力、上体起こし、長座体前屈、開眼片足立ち、10m障害物歩行、6分間歩行)での合計点は男女ともに向上傾向にあり、特に75歳以上は男女ともに20年前に比べて5ポイントも伸びています。それだけ、元気で体力のある高齢者が増えているということでしょう。

■新体力テストの合計点の推移

新体力テストの合計点の推移

※握力、上体起こし、長座体前屈、開眼片足立ち、10m障害物歩行、6分間歩行での合計点

そして、同白書によると、「運動を習慣にしている」と回答した人は、65歳~74歳では男性が約49%、女性が約40%、75歳以上では男性が約43%、女性が38%と、いずれも20歳~64歳の割合(男性26.3%、女性20.0%)を大きく上回っています。若い頃よりも意識して日常的に運動をし、体力づくりに励んでいるシニアが多いことが見て取れます。

では、シニアの体力づくりには具体的にどのような運動が適しているのでしょうか?ここでは、体力の衰えと密接な関係がある「筋力」「心肺機能」の維持・向上に有効で、かつシニアにも気軽に始められるものを4つ、ご紹介しましょう。

※厚生労働省「令和元年高齢社会白書(全体版)」第2節 高齢期の暮らしの動向「2 健康・福祉」 詳しくはこちら

「水中ウォーキング」で心肺機能の向上を

「水中ウォーキング」で心肺機能の向上を

水中ウォーキングはプールの中をゆっくりと歩く有酸素運動です。水の抵抗を受けながら歩くことで筋力がアップするだけでなく、適度な水圧によって血液の循環が良くなる効果も期待できます。水圧の影響で、肺活量が陸上の8割から9割に減るので、肺活量が下がっている状態で、陸上と同じだけの酸素を吸うことは、呼吸機能を鍛えるのにも適しています。また、水の浮力の効果で体重の負荷が軽くなるため、関節に負担をかけすぎず行える運動としても人気があります。

「ストレッチ」で関節の動きを滑らかに

「ストレッチ」で関節の動きを滑らかに

足首や手首の関節を回したり、腕や足を伸ばしたりするストレッチは、場所を選ばずにいつでも実践できるトレーニングです。筋肉の柔軟性を高め、関節の動きが固くなるのを予防する効果が期待でき、転倒によるケガの防止にも役立ちます。ウォーキングなど他のトレーニングを行う前の準備運動として行っても良いでしょう。

「バランス訓練」で転倒しにくい体づくりを

「バランス訓練」で転倒しにくい体づくりを

転倒によるケガがもとで寝たきりになってしまう高齢者は少なくありません。日頃から片足立ちや足の上げ下げによるバランス訓練で足の筋肉や体幹を鍛え、転倒しにくい体づくりに取り組みましょう。不安定なボールの上に座ってバランスを取ることで体幹トレーニングをする「バランスボール」も人気がありますが、バランスを崩したときにボールの上から落ちてしまわないように、とっさにつかめる手すりなどがある場所で行うと安心です。

ウォーキングで足の筋力UP

ウォーキングで足の筋力UP

お金も道具もかけずに、気軽に始められる運動習慣の代表格と言えば、やはりウォーキングです。いきなり長距離を歩くことを目指すのではなく、最初は近所の散歩から始め、慣れてきたら少しずつ距離を伸ばしてみましょう。歩くことで足に筋力がつくだけでなく、骨が丈夫になる効果も。さらに内臓の働きを良くして食欲を増やし、さらにリラックス効果も期待できます。より運動効果を高めたい場合は、普段より少し早めに歩くことを心がけると良いでしょう。

まとめ

まとめ

シニアの体力づくりの最大の目的は、年齢とともに衰えがちな筋力や免疫力、運動機能を鍛え、ケガによる転倒や骨折、病気を予防することにありますが、これは決して一朝一夕で達成できることではありません。本格的に体力が衰えてしまう前に自分に適した運動を見つけ、継続して取り組むことで体力の維持・向上を心がけましょう。最近は、自宅にいながらにしてインターネット上でプロのトレーナーの指導が受けられるサービスなども次々に登場しています。こういったサービスも上手に活用してモチベーションを維持し、毎日少しずつで良いので体を動かす習慣を身につけるようにしてください。

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