【2020年最新】国民年金の満額は78万円!満額もらうための条件と今できること

老後の年金のベースとなる国民年金の満額は年額781,700円です(※2020年度6月時点)。しかし、実際には満額受け取れない人もいます。 年金が満額で受け取れる基準や、受け取れない人の条件はどのようなものでしょうか。また、転職や退職の際の注意点や、保険料免除制度なども解説していきます。

【2020年最新】国民年金の満額は78万円!満額もらうための条件と今できること

満額の「781,700円」をもらえる人はこんな人

国民年金の老齢基礎年金(以下、国民年金)は65歳から受け取れます。
満額受け取れるのは、原則として20歳~60歳までの40年間(480カ月)、保険料を全額納めた人です。会社員や公務員(以下、会社員等)が加入している厚生(共済)年金には国民年金も含まれているため、20歳~60歳まで勤めて厚生年金に加入すると満額受け取れます。自営業者等は自分で保険料を納める必要があります。

また、会社員等の扶養となっている配偶者など「第3号被保険者」は、実際には保険料を納付していなくても、国民年金に加入し保険料を納めているとみなされます。そのため、仮に20歳前に結婚し、ずっと第3号被保険者で60歳を迎えると、国民年金を満額受け取れます。


◇満額の年金額の計算方法
年金額は、保険料納付月数によって以下のように計算されます。(概算)

1,628.54円(※) ✕ 480月(20歳~60歳の保険料納付月数) = 781,700円

※1,628.54円=満額781,700円÷480月。保険料支払い1カ月に対する年金額で、単価のようなものです。

なお、夫婦の厚生年金加入期間によっては国民年金に「振替加算」が付く場合があり、その分を加算すると満額を超えることもあります(生年月日により異なる)。

満額をもらえないのはこんなケース

満額を受け取るには、原則として保険料納付月数が480カ月必要です。しかし、就職や結婚、退職、自営業への変更、転職など、働き方を変えたときは健康保険とともに年金の手続きも必要です。その手続きが遅れて保険料納付期間が少なくなると、その分年金額が減ってしまいます。

免除制度を使う場合には注意

また、保険料が軽減されたり免除・猶予される制度を利用していた期間は、利用していた制度によって年金額に反映される場合と、全く反映されない場合があるので、注意が必要です(表参照)。

国民年金保険料免除制度の種類と年金額

優先順位(※)免除制度等老後の年金額に反映される額
産前産後の免除全額反映
一部免除通常の単価の半分超反映(免除割合により異なる)
全額免除通常の単価の半分反映
学生納付特例、納付猶予0円
未納0円

※どうしても国民年金保険料を払えない場合に検討する場合の優先順位
※各免除等制度の詳細は
日本年金機構のサイトなどをご参照ください。

特に学生納付特例や納付猶予制度を利用していた場合には注意が必要です。
ほかの免除制度では一部は年金額に反映されますが、このふたつは全く反映されないため、年金額を増やすには、後から自分で保険料を納める必要があります

また本来、会社退職日が月末以外(月末1日前など)の場合は、退職した月の国民年金保険料を自分で納める必要があります。しかし手続きを忘れたり、最後の給与から天引きされた保険料が退職月の分と勘違いしたりして、退職月の国民年金保険料が未納になってしまうケースがあります。

このほか、例えば63歳の夫が会社を退職し、第3号被保険者の妻が60歳未満のとき、妻は自分の国民年金の手続きをして60歳まで保険料を納める必要がありますが、妻あてに届いた通知を見落とすなどでも未納になるケースがあります。

このように働き方と年金手続きは密接です。うっかり忘れたことで未納分があり、満額に届かないといったことがないよう注意が必要です。

年金額の平均はどのくらい?

満額は年額78万1,700円(月額約6万5,000円)ですが、実際の平均的な受給額を統計データから見てみましょう。

国民年金の平均受給額は5万5,809円/月(2018年度)

厚生労働省の「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老齢基礎年金(国民年金)を受給している人の平均受給額は月額5万5,809円となっています。満額より月額1万円程度少なく、保険料納付月数に換算すると約69カ月(5~6年)分少ない計算です。

厚生年金の平均受給額は14万5,865円/月(2018年度)

参考までに同調査で老齢厚生年金受給者の平均額を見ると、月額14万5,865円(老齢基礎年金と老齢厚生年金の合計)となっています。

【参考】厚労労働省「平成30年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 詳しくはこちら

(内部資料:記事に掲載するものではなく参考です)
本文
「平均受給額は55,809円となっています。満額より1万円程度少なく、保険料納付月数に換算すると約69カ月分少ない計算です。」
について。
平均受給額の年換算額55,809×12月=669,708円/年
平均と満額の差額(不足)669,708-781,700=111,992円/年
不足額の月数換算111,992÷1,628.54=68.77月 → 約69カ月分

満額にならない人が今からできること!

今のままでは満額を受け取れない場合に、何かできることはあるのでしょうか。

実は、65歳までなら「任意加入」して保険料を納めることで納付月数を増やすことができます。また、自分で国民年金保険料を納めている第1号被保険者なら、付加年金といって、月400円保険料を多く納める制度も合わせて利用することで、年金額を増やすことができます。

直近2年間に未納期間がある場合や、過去10年以内に免除等の期間がある場合は、今から保険料を納めることで未納期間を埋めることもできます。

今から足りない資金を計算して老後に備える

老後資金を検討するためにも、まずはご自分の年金記録や年金額を年金事務所等で確認することをおすすめします。そして、ご自身の働き方やご家族の希望を踏まえた今後のマネープランニングを行いましょう。資産全体を見渡し、運用や保険、信託など複数の制度も活用するなどして、納得感のある老後プランを検討し、相続などに備えることが大切です。

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