自営業者やフリーの方は必見!あなたのもらえる国民年金の金額はいくら?

私たちは毎月、働き方に合わせて国民年金や厚生年金の保険料を納めています。では、将来いくら年金が支給されるのでしょうか。自営業者やフリーランスが加入する国民年金についての概要や、実際にいくらもらえるかについての計算方法について解説します。

自営業者やフリーの方は必見!あなたのもらえる国民年金の金額はいくら?

国民年金の概要

国民年金の概要

日本は「国民皆年金」であり、満20歳以上60歳未満の日本に住所があるすべての人が加入しなければなりません。その中でも「国民年金」は自営業者であっても会社員であってもすべての人が加入しているものです。

異なる点として、農業や自営業者、学生などの「第1被保険者」は納付書や口座振替で自ら保険料を支払うのに対して、企業に勤めるサラリーマンなどの「第2被保険者」は、毎月の給与から差し引かれる厚生年金の保険料に国民年金の保険料も含まれていることが挙げられます。また、第2号被保険者の満20歳以上60歳未満の配偶者にあたる「第3被保険者」の保険料は、収入などの一定の条件を満たすことで、第2被保険者の加入する年金制度によって負担される仕組みとなっています。

国民年金は保険料をきちんと納めていれば、原則として65歳になると老齢基礎年金が満額で支給されます。未納付や減免などの期間があった場合は、その期間を鑑みて支給額が減額される仕組みとなっています。
また、60歳から65歳になるまでに年金を受け取れる「繰上げ受給」や、受け取り開始を66歳以降70歳までの間に受給を遅らせる「繰下げ受給」の制度もあり、これらを利用することで受け取る金額が変動します。(令和4年4月以降は、75歳まで繰下げ受給の年齢が拡大されます。)

国民年金の保険料額

国民年金の保険料(令和2年度)は、第1被保険者は1ヶ月あたり1万6,540円です。
保険料は毎年度改定されており、私たちは毎年異なる金額を納めています。保険料額については、「平成16年の改正で決まった保険料額」に「名目賃金変動率」をかけたもので定めています。この名目賃金変動率は「前年度の保険料改定率×名目賃金変動率(物価変動率×実質賃金変動率)」で表した数値です。

国民年金の平均は約5万6,000円

国民年金の平均は約5万6,000円

原則として65歳を迎えると受給できる老齢基礎年金は、満額支給だった場合、1年間に78万1,700円(令和2年4月分から)受け取ることができます。
ただ、それぞれの事情によりすべての受給者が満額を受け取っているわけではありません。受給者全体でみると、支給額の平均は月額5万5,708円(平成30年度末)となっており、年額だとおよそ66万8,000円となります。

さまざまなパターンでもらえる年金額は異なる

さまざまなパターンでもらえる年金額は異なる

家族構成や一定期間厚生年金に加入していた期間があったかなどによってもらえる年金額は一人ひとり違ってくるものです。ここでは、厚生労働省の「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」にある平均支給額をもとに、いくつかのケースに分けて実際に支給される金額について説明します。

※厚生労働省:「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」p.8~p.20 詳しくはこちら

単身世帯や夫婦二人の場合

単身世帯や夫婦二人の場合

前述したように、国民年金に加入することで受け取ることができる老齢基礎年金の平均支給月額は月額5万5,708円(平成30年度末)です。一方、厚生年金に加入していた場合に受け取ることができる老齢厚生年金は、平均で14万3,761円です。これは老齢基礎年金額を含みます。

これらは一人当たりの金額であるため、単身世帯で受け取れる金額は、国民年金のみに加入していた場合だと年額で約66万8,000円、厚生年金に加入していた場合は、年額で約172万5,000円です。

共働きの夫婦世帯で、どちらも会社員として働き厚生年金に加入していた場合、年額約172万5,000円の二人分となるので、合わせて約345万円の支給が見込めます。

ちなみに、夫婦ともにフリーランスや自営業で国民年金にのみ加入していた場合は、年額約66万8,000円の二人分ということになるので、支給されるのは合わせて約133万6,000円です。

※厚生労働省:「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」p9 詳しくはこちら

厚生年金から国民年金に切り替えた場合

会社員などを途中で退職した場合、それまで支払っていた厚生年金は将来の年金支給額に反映されるのでしょうか。
これは、以下の条件を満たしていれば国民年金に上乗せして支給されます。

1. 国民年金、すなわち老齢基礎年金を受給できる要件を満たしている
2. 厚生年金制度への加入期間が1ヶ月以上


注意しておくべき点は、2003年を境に計算方式が変更されていることです。自身の厚生年金の加入期間が2003年より前なのか、後なのかに分けて考える必要があります。

・2003年3月以前の加入期間については、
【平均標準報酬月額×(7.125/1,000)×2003年3月までの加入期間の月数】
で計算できます。

・2003年4月以降の加入期間については、
【平均標準報酬額×(5.481/1,000)×2003年4月以降の加入期間の月数】
となります。

この金額に、自身の国民基礎年金支給額を足したものが、実際にもらえる年金支給額です。
厚生年金にどのくらいの期間加入していたか、また平均の月収がいくらかによっても支給される金額が大きく変わってきます。

なお、自身の平均標準報酬月額などは、ねんきん定期便に記載されているのでチェックしてみてください。

具体的にもらえる国民年金の金額が知りたい

ここまではあくまで現在の平均受給額から分かる金額を紹介しました。しかし、より具体的な金額を計算してみたい方もいるでしょう。
国民年金、すなわち老齢基礎年金の受給額は、以下の計算式で算出できます。

【78万1,700円(令和2年4月から)×保険料納付済月数÷480】

これは満20歳から60歳までの40年間(=480月)、保険料をすべて支払った場合、今年度の満額が受け取れるということを表しています。未納や免除などの期間がある場合、それらの合計月数を確認して計算すれば、自分がいくら老齢基礎年金をもらえるかが分かるのです。

自分の年金加入期間などが不明なときは、最寄りの年金事務所に問い合わせるか、「ねんきんネット」にアクセスすれば確認可能となっています。

まとめ

まとめ

日本に住所がある満20歳から60歳までのすべての国民は国民年金に加入しています。特に自営業者は「第1号被保険者」に該当し、自らで月々の保険料を納めています。自営業やフリーランスで働いている人の場合、以前に、会社員として働き厚生年金に加入していた期間があればそれらも年金の支給額に反映されます。
ご自身が今までどの年金に加入していたのか、それを支払った月数はいくらかを確認した上で、将来いくら国民年金がもらえるのか、今一度確認してみましょう。

ご留意事項
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