終活に費用はいくらかかる?早めの準備や終活サービスの費用相場を紹介

終活には、介護・生前整理・お墓・葬儀・遺言書・エンディングノートなど、さまざまな費用がかかります。この記事では、終活でかかる費用相場や終活のメリット、早めにやるべきことをまとめました。「おひとりさま」の終活のポイントや注意点も参考に、自分らしく人生を締めくくることができるように準備しましょう。

終活に費用はいくらかかる?早めの準備や終活サービスの費用相場を紹介

終活とは

終活とは

終活とは、人生を締めくくる際に自分らしく人生の終わりを迎えられるように、あらかじめ準備をしておくことです。
高齢化社会の進行や少子化・核家族化などによって相続時にトラブルが起きる可能性が高くなっています。それらのトラブルを未然に防ぐために、終活の必要性も高まっているのです。

終活には以下の3つのメリットがあります。

・家族の負担を軽減
・持ち物や気持ちを整理できる
・残りの人生を充実したものにできる

出典 

急に病気になったときや突然死した場合、事前に終活をしておけば遺産相続など、残された家族間でのトラブルを未然に防ぐことができます。また、介護や葬儀についてもしっかり意思表示をしておけば、その意思に基づいて手続きをスムーズに進められるので家族の負担も軽減します。

また身の回りにある不用品などの整理をきちんとおこなっておけば、遺品整理で迷惑をかけることもありません。そのほか、人生でやり残したことがないよう、古い友人に会いに行ったり、新しいことに挑戦してみるなど、残りの人生をより豊かなものにできるでしょう。

終活でやるべきこと

終活でやるべきこと

終活を始めるには、終活で何をやるべきなのかを把握しておく必要があります。終活では以下の10項目を明確にしておくことをおすすめします。

・介護
・病院
・住居
・延命治療・臓器提供
・葬儀
・お墓
・保険
・資金
・遺品整理
・遺言書

出典 

それぞれについて、以下で詳しく説明します。

介護や入院に備えて準備する

加齢とともに介護や入院が必要になる可能性が出てきます。人生の最後を自宅で迎えたいか、施設で迎えたいかを考える必要があります。「どこで・誰に」や「どの医師・どの病院」で、介護や治療を受けるのかを示しておきましょう。延命治療を望むのか、また臓器提供はどうするのかといった細かい部分もハッキリさせておくとよいでしょう。

葬儀について考える

葬儀は家族葬にするのか、誰を呼ぶのか、どのような弔い方を望んで、誰がお墓を管理するのかも明確にしておく必要があります。葬儀費用の準備や遺影写真の撮影なども検討しておきましょう。

生前整理をする

遺品整理がスムーズにおこなえるよう、不用品の整理などは事前に済ませておきましょう。老後の生活費などを除いて、残るお金や物がある場合は、どのように分配するかを遺言書に残しておくことは相続時の遺族間トラブルを未然に防ぐことにつながります。

エンディングノートを作成する

よりスムーズに終活を進めるために市販の「エンディングノート」を活用するのも1つの手です。エンディングノートとは、家族に向けて自身が亡くなった後についてのマニュアルを作成しておくようなものです。エンディングノートをつけておけば、自身の終活のイメージもまとまりやすいでしょう。

遺言書

遺族間のトラブルなどを防ぐために、遺言書を用意しましょう。遺言書は自筆であれば費用がかかりませんが、ルールに則って作成されていない場合には無効になる可能性があるので注意が必要です。法的効力を持たせるために公正証書などで遺言書を作成します。

終活を始めるタイミング

終活を始めるタイミング

終活はやるべきことが多岐にわたるため、早めに始めるべきとも思えますが、実際始めるタイミングはいつがよいのでしょうか?

仕事や子育てに追われて、60代になってから終活を始める人が多いようですが、体力・気力ともに十分な50代から終活を始めるのがおすすめです。他には「自身が病気になったため」「同年代の友人の死を受けて」といったことをきっかけに始めたなど、タイミングは人それぞれです。

いざ終活を始めてみると、やることも多いため思っていた以上に時間がかかります。気づいた時にはもう遅かったとならないよう、なるべく早く始めるようにしましょう。

終活にかかる費用

終活にかかる費用

終活には、ある程度の費用がかかることがあります。

エンディングノート

終活の全体像を把握するためにもエンディングノートを活用しましょう。ネットに無料で提供されているものもありますが、きちんとした専用のノートを本屋さん等で購入する場合には、数百円から数千円ほどの費用がかかります。

お墓

お墓を新たに準備しなければならない場合は、土地の永代使用料と墓石代・工事代を含めて200万円前後の費用がかかります。加えて年間の管理費として1万円程度かかるので、そちらも覚えておきましょう。

葬儀

一般的な葬儀は、催場費や祭壇のための費用、霊柩車の費用なども含めて100万~200万円程度を想定しておきましょう。

生前整理

不用品の整理は自分でおこなえば、処分費用など少ないコストで抑えることができます。専門業者に片づけを依頼する場合は、整理する量や広さで費用は異なるものの、数十万円はかかると思っておくとよいでしょう。

保険

介護や医療は保険が利用できるかによって大きく費用が異なってきます。介護費用は介護保険が適用されれば月10万円程度、適用されないと月20万円程度を想定しておく必要があります。介護費用や医療費用が高額になることを防ぐためにも、事前に保険を見直すなどの工夫をしておくことをおすすめします。

終活相談

終活に関する相談にかかる費用は、無料で対応してもらえることが多いです。初回相談や自宅や病院への訪問・出張相談を無料で行っている場合があります。

2回目以降の相談や、遺言書・相続税申告書の作成といった具体的な業務が発生する際に費用がかかるケースが多いようです。

おひとりさまの終活は大変?やるべきことと費用

身近に頼れる人がいない「おひとりさま」の場合、「入院が必要だけど保証人がいない」「万が一、自分が動けなくなったり、死んだりしたらどうしたらいいのか」といった終活に関する悩みが出てくるでしょう。

そのような方向けに、身元保証サービスや、葬儀・納骨・遺品整理などの死後事務サービスを行っている企業もあります。

内容やオプションによって、30万円〜200万円程の費用が必要となります。

終活の注意点

終活の注意点

終活にはある程度の費用がかかります。遺言書を残す場合には、何を誰に相続させるのかということに加えて、亡くなった後に費用の発生するものに関しては、誰が負担するのかもあらかじめきちんと決めておくことが大切です。

本人が亡くなり、死亡届が提出されると銀行口座の凍結などによって必要なお金が準備できないということもあります。トラブルにならないよう、事前にしっかり家族や周りの方と話し合って決めておきましょう。

また、終活を進めている人を狙った詐欺も多発しています。インターネットの記事や書籍を参考にしても、終活の方法がいまいち分からないという方は、専門家に相談することも選択肢の1つです。詐欺に合わないためには、信託銀行や公的機関などの専門家に相談した方が安全と言えます。

まとめ

終活とは、自分らしく人生を締めくくることができるようにあらかじめ準備することです。ある日突然、人生の終わりを迎える可能性がないわけではありません。終活には想定以上の時間や費用がかかるため、なるべく早い段階から計画的に終活を始めてみてはいかがでしょうか。

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