給料明細を保管しておくべき4つの理由〜保管期限や方法も〜

毎月、給料日前後に勤務先から渡される給与明細。「金額を確認したら、すぐに捨てる」という人も多いかもしれません。しかし、給与明細はすぐに捨ててしまわず、一定期間保管しておいたほうが安心です。今回は給与明細を保管しておいたほうが良い理由を見ていきましょう。

給料明細を保管しておくべき4つの理由〜保管期限や方法も〜

そもそも給与明細とは?

そもそも給与明細とは?

最初に、給与明細の役割についておさらいしておきましょう。給与明細とは、給与の支払額や控除額がまとめて記載された通知書のこと。給与や手当の金額ほか、健康保険料や所得税などの控除額、勤務時間や出勤日数といった勤怠情報などが記載されています。

「給与明細をもらっても、支給額しか見ないで捨ててしまう」という人もいますが、必ずしも給与明細の記載内容が正しいとは限りません。給与明細をもらったら、すぐに残業時間や休日出勤などが正しく反映されているか、出張旅費や時間外手当などが正しく支給されているかを自分の目で確認し、間違いがある場合はできるだけ速やかに担当部署に申し出るようにしましょう。

給与明細に保管義務はあるの?

所得税法で「その給与等、退職手当等又は公的年金等の金額その他必要な事項を記載した支払明細書を、その支払を受ける者に交付しなければならない」(第231条)と規定されているため、企業では給与や賞与の支払いの都度、従業員に給与明細を渡さねばならないことになっています。一方、受け取った給与明細の取扱いについては特に法的な規定はなく保管義務もないため、捨ててしまっても罰則などもありません。
しかし、だからといって給与明細をすぐに捨ててしまうのは良くありません。その理由は主に4つあります。

給与明細を捨てないほうがよい理由とは?

給与明細を捨てないほうがよい理由とは?

① 確定申告に必要
会社員でも副業などで給与以外に収入がある場合は、確定申告をする必要があります。また、ふるさと納税や高額医療費控除など、控除や還付を受ける場合にも確定申告をする必要があります。確定申告では給与所得についても記入する必要があり、その確認に給与明細が必要になります。

② 雇用保険申請時に確認が必要
雇用保険の受給を申請する際には、勤務先だった会社から「離職票」をもらい、ハローワークに提出しなくてはなりません。離職票には「離職の日以前の賃金支払状況等」という欄があり、退職前の賃金の総支給額が記載されていますが、社会保険や所得税を引かれる前の金額が記載されているため、実際に口座に振り込まれた給与の額とは異なります。給与明細には総支給額が記載されているので、給与明細と離職票を照らし合わせれば、離職票に総支給額として正しい金額が記載されているかどうかを確認することができます。

③ 厚生年金保険料支払いの証明になる
給与明細には、月々の厚生年金保険料の控除額が記載されています。後になって厚生年金の加入期間や未納期間の確認が必要になったときにも、給与明細があれば役に立ちます。

④収入の証明になる
ローンを組む際などに収入を証明する書類として、給与明細を利用できます。

他にも思いがけない理由で、給与明細が必要になる場面が出てくる可能性があります。万が一のときに困らないように、給与明細はすぐに捨ててしまわず、一定期間、保管しておくことが大切だと言えるでしょう。

給与明細、再発行はできる?

給与明細、再発行はできる?

では、すでに捨ててしまった給与明細や紛失してしまった給与明細が必要になった場合、再発行はしてもらえるのでしょうか?

法律的には企業側に再発行の義務はないため、再発行を依頼しても、企業側が再発行をしない方針をとっている場合は、再発行してもらえない可能性があります。
なお、労働基準法109条では「使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければならない」と定めています。保存期間の3年を過ぎると書類を廃棄してしまう企業も多く、その場合は給与明細を再発行できない可能性が高いでしょう。

給与明細、いつまで保管しておくべき?

保管しておくと役に立つこともある給与明細ですが、保管の手間もかかります。いったい、いつまで保管しておけば良いのでしょうか?
特に決まりはありませんが、雇用保険申請の時効が2年間であることから、給与明細も少なくとも2年間は保管しておいた方がよいと言われています。特に将来、転職や退職を考えている人は、とりあえず過去2年間の給与明細は保管しておくと安心です。

給与明細、おすすめの保管法は?

給与明細、おすすめの保管法は?

では、給与明細はどんな方法で保管しておくのが良いでしょうか?「とりあえず箱や引き出しにまとめて入れている」という人も多いですが、この方法だと何かにまぎれて無くなってしまったり、間違えて捨ててしまったりする可能性もあるので、できれば、2穴ファイルなどに時系列でファイリングしておくことをおすすめします。こうしておけば、特定の年や月の給与明細が必要になった場合も、みつけやすいでしょう。
また、過去のものをすべて保管しておきたい場合は、紙ではなくデータで保管すると、場所を取りません。スキャンしてPDFで保管する、もしくは撮影して画像として保管するのがおすすめです。

まとめ

給与明細は雇用保険を受給する際や年金の加入期間を確認する際、確定申告やローン審査の際などに必要になる場合があります。また、企業側に給与明細の再発行要請に応じる義務はないので、紛失したり捨ててしまったりした場合に、再発行してもらえるとは限りません。給与明細は、少なくとも2年間は手元に保管しておくと安心です。

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