定年後は「再就職」と「再雇用」どちらで働く?メリットと注意点を解説

60歳を過ぎても働き続けることが当たり前になった今、定年後「再就職」と「再雇用」どちらがよいのでしょう。本記事では、再就職と再雇用それぞれのメリットや注意点、おすすめの仕事や資格について解説します。老後の働き方について、計画的に考えておきましょう。

定年後は「再就職」と「再雇用」どちらで働く?メリットと注意点を解説

定年後は「再就職」と「再雇用」どちらがおすすめ?

定年後は「再就職」と「再雇用」どちらがおすすめ?

定年後も働き続ける選択肢として、「再就職」と「再雇用」という2つの方法があります。

再就職は、ハローワークや転職サービス、シルバー人材センターなどの就職サービスを利用して、自分で就職先を探す方法です。

一方、再雇用では「再雇用制度」を活用して、企業が定める期間までこれまで勤めていた企業もしくは子会社・グループ会社で働き続けます。

それでは、定年後におすすめなのは、どちらの方法なのでしょうか。まずは、再就職と再雇用それぞれのメリットをみていきましょう。

新しい職場へ「再就職」するメリット

再就職するメリットは、大きく分けて3つあります。

1つ目は、これまでと違う職種や、興味のある分野に新たにチャレンジ出来る点です。いつかやってみたいと思っていた仕事がある方は、定年を機に挑戦できるチャンスとも考えられます。

2つ目は、人間関係を一新出来る点です。再就職することで人間関係が変わるため「今の職場に不満がある」「新しく人間関係の輪を広げていきたい」という方は、働く環境を変える良いきっかけとなるかもしれません。

3つ目は、65歳を過ぎても働ける可能性がある点です。再雇用の場合、企業に雇用の確保が義務付けられているのはあくまで65歳までです。再就職で65歳以降も雇用が継続される職場を選べば、65歳を過ぎても働き続けられる可能性があります。
今後も長く働き続けたい方は、企業が定める継続雇用の年齢をしっかり確認しておきましょう。

同じ職場に「再雇用」されるメリット

再雇用のメリットは、大きく分けて3つあります。

1つ目は、これまでと同じ環境で仕事が出来る点です。再雇用では、子会社やグループ会社へ転籍する可能性もありますが、定年まで勤めていた会社でそのまま働くことも多くあります。そのため馴染みのある仕事と環境が手に入りやすいのが強みといえます。
また、もし再雇用後に仕事内容が変わった場合でも、人間関係の構築された環境であれば心理的な負担は少ないでしょう。

2つ目は、仕事を探さなくてよい点です。再就職をする場合は、求人に応募し、面接を受けるなどして、自分で再就職先を探さなくてはなりません。しかし、60歳以上の求人はそもそも募集数が少ないため、再就職することは難しいといわれることもあります。

そのため、今いる会社にそのまま勤め続けられる再雇用は、仕事探しの手間やストレスのかからない方法といえるでしょう。

3つ目は、条件を満たせば社会保険や雇用保険が継続出来る点です。
特に、社会保険である厚生年金の加入期間を長くすることで、老後の貴重な収入源である年金の受給額を増やすことができるのは大きなメリットとなります。

社会保険は、再雇用時の給与が減額になる場合、退職日に同日得喪(どうじつとくそう)手続きを取り、減額後の給与に準じた保険料に変更しましょう。
雇用保険は、以下の条件を満たす必要があります。

・1週間の所定労働時間が20時間以上ある人
・1ヵ月以上の継続雇用が確実な人

【参考】厚生労働省:雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか! 詳しくはこちら

上記の条件に当てはまらない方は、ハローワークにて資格喪失届の提出など、状況に応じて必要な手続きを行いましょう。

「再就職」と「再雇用」それぞれの注意点

「再就職」と「再雇用」それぞれの注意点

ここからは、再就職と再雇用それぞれの注意点について解説します。

「再就職」の注意点

定年後に再就職するには、何らかのスキル(技能)が必要です。スキルがなければ新しい職種への就職は難しいため、退職前から資格を取ったり、技術を習得したりするなどの準備をしておきましょう。
スキルがない場合は、最低賃金での雇用となり、年収が大幅に下がる可能性もあります。

高年齢の就職の場合、就職できる業種が限られている場合もあります。必ずしも希望どおりの職場に巡り合えるとは限らないかもしれません。
また、退職後にすぐ再就職しなければ、その期間は給与がゼロになってしまいます。退職前から再就職先を探したり、休暇後の就職を検討しているのであれば、その期間の生活費を確保したりと、事前に計画を立てておくことが重要です。

「再雇用」の注意点

再雇用制度で継続雇用が約束されているのは、基本的に65歳までです。そのため、65歳を過ぎてからも働きたい場合は、自分で再就職先を探さなければなりません。
しかし、65歳からの就活は、60歳のときよりもハードルが高くなる可能性があります。長く働き続けたい方は、再雇用ではなく65歳以降も働くことができる職場での再就職を選択した方がよいでしょう。

また、同じ仕事を続けても、賃金が7~8割に下がることもあります。そして再雇用とはいえ、必ず同じ環境や仕事内容が約束されている訳ではありません。役職や部署、仕事内容などが変わる可能性があるということも覚悟する必要があります。

再就職する場合のおすすめの仕事とは?

再就職する場合のおすすめの仕事とは?

再就職を選択する場合、どのような仕事を選ぶとよいでしょうか?
以下でいくつか例を挙げて紹介します。

オフィスワーク

基本的に座り仕事であるため、体力の心配がなく長く勤められるでしょう。しかし求人倍率が高い傾向にあり、仕事に就くハードルが高い職種でもあります。

軽作業、清掃、マンション管理人

シニア向けの求人も多いため、就業時の年齢がネック(支障)となりにくいでしょう。

警備

人材需要が高いため、就業機会が多いことがメリットです。しかし、立っている時間が長いことが予想され、長く続けるには体力も必要になります。

販売・接客

対人スキルなど、今までの社会経験を活かしやすいところが魅力です。コンビニやファストフードチェーンは店舗数も多く、家から通いやすい場所に仕事を見つけやすいでしょう。

再就職先を選ぶに当たって、業務内容はもちろん、勤務地や働くメンバーも重要な要素になります。通勤時間や従業員の年齢構成も考えて再就職先を決定しましょう。

再就職する場合のおすすめの資格・スキルについて

再就職する場合のおすすめの資格・スキルについて

再就職を目指すなら、退職前から資格やスキルを習得しておくことが大切です。しかし、資格であれば何でもよいわけではありません。
重要なのは、信頼性の高い国家資格や、自分の就きたい職種に必要な資格を取ることです。

国家資格であればFP技能士や管理業務主任者、社会保険労務士、行政書士、中小企業診断士などがおすすめです。民間資格であっても就きたい職種に必要なものであれば、積極的に取得するようにしましょう。

また、現在需要が伸びているIT系のスキルも、身に付けることができれば幅広い活躍の場があるでしょう。例えばWebサイトの記事を作成するWebライティングや、Webサイト上でレイアウトなどのデザインをするWebデザインのスキルが挙げられます。

まとめ

再就職と再雇用には、それぞれにメリットとデメリットがあります。定年後のキャリアプランについて、自分の中の優先順位を考え、どちらが良いか選択したいところです。

60歳を超えても働き続けることが一般的となった今、働く環境が老後のやりがいや豊かさを形成する大切な要因になります。
自分のライフプランに合った働き方が出来るよう、退職前から計画を立てて行動することが重要です。

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