結婚に必要な貯蓄額はいくら?プロポーズまでに貯めたい結婚資金の目安とは

「結婚したいけどお金がなくて……」と、資金不足を理由に結婚をためらうカップルも多いものです。そもそも結婚には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか? 効率的に結婚資金を貯める方法と併せて解説します。

結婚に必要な貯蓄額はいくら?プロポーズまでに貯めたい結婚資金の目安とは

挙式だけで平均約355万円、トータルで600万円を超えるケースも

挙式だけで平均約355万円、トータルで600万円を超えるケースも

挙式前にかかる費用

結婚に必要な費用というと、まず頭に浮かぶのは挙式費用ですが、挙式の前後にもかなりの資金が必要です。

結納

結納は、両家が婚姻関係を結ぶために行われる日本の伝統的な儀式で、最近は省略するカップルも増えていますが、リクルートマーケティングパートナーズが結婚したカップルを対象に行った「結婚トレンド調査(2019年)」によると、全体の12.9%が結納を行っています。結納には主に「結納金」「結納品の購入」「食事・会場費」がかかり、同調査によると、その総額は平均で134万5,000円とかなりの高額に。なお、結納にかかる費用は原則として新郎側の負担ですが、結納をもらった新婦側が「結納返し」として腕時計やスーツなどの品物や現金を新郎側に贈ることもあり、その場合は品物で平均21万8,000円、現金では平均39万1,000円かかるようです。

両家の顔合わせ

最近は結納の代わりに「両家の顔合わせ」を行うカップルが増えており、前出の「結婚トレンド調査」によると、全体の92.6%が結婚前に「両家の顔合わせ」を行っています。両家の顔合わせはホテルのレストランや高級料亭での食事会を兼ねることが多く、その費用は平均で6.7万円でした。

婚約指輪

婚約の証として新郎側から贈られる婚約指輪(エンゲージリング)。同調査によると、その平均購入金額は35.5万円でした。

結婚指輪

結婚の証として夫婦がペアで身につける結婚指輪は、全体の98.1%が購入。その平均購入金額は新郎が11.1万円、新婦は少し高額の13.1万円でした。

挙式・披露宴にかかる費用

挙式・披露宴にかかる費用

そして結婚関連の支出の中で最も高額とされるのが、挙式・披露宴にかかる費用です。同調査では、挙式・披露宴・披露パーティにかかった費用の総額は平均で354万9,000円でした。一方、招待客から集まるご祝儀の総額は、平均で224万3,000円。「費用はお祝儀で賄えるかも」と考えている方は注意しましょう。

挙式後にかかる費用

挙式・披露宴が終わっても、まだまだ出費は続きます。新婚旅行に行く場合は、旅費とお土産代の平均がそれぞれ61万4,000円と10万4,000円。さらに、新居への引っ越し代や家具やインテリアの購入代金も想定しておかねばなりません。同じくリクルートマーケティングパートナーズによる「新婚生活実態調査2018」によると新居で使う家具やインテリア、家電の購入代金は平均で52万1,000円でした。

つまり、結納や挙式、新婚旅行の代金まで含めると、結婚を決めてから新生活を始めるまでに600万円以上かかるケースもあるということです。

【参考】リクルートマーケティングパートナーズ「結婚トレンド調査2019」 詳しくはこちら
【参考】リクルートマーケティングパートナーズ「新婚生活実態調査2018」 詳しくはこちら

結婚したカップルの平均貯金額は?

結婚したカップルの平均貯金額は?

では、実際に結婚したカップルは、結婚前にどのくらい貯金をしていたのでしょうか。
内閣府が発表した2019年(令和元年)版の「少子化対策白書」によると、日本人の平均初婚年齢は男性が31.1歳、女性が29.4歳となっています。男女ともに20代後半から30代前半にかけて結婚する人が多いということですが、金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)2018年」によると、単身世帯の平均預金残高は20代で97万円、30代で168万円でした。
個人差はありますが、20代~30代の多くが、結婚するのに十分な額を貯金できていないことがわかります。

【参考】内閣府「少子化対策白書2019年」 詳しくはこちら
【参考】金融広報中央委員会 知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査(単身世帯調査)2018年」 詳しくはこちら

足りない結婚資金をカバーするには?

もちろん、十分な資金がなくても結婚に踏み切ったカップルもいるでしょう。その場合、どうやって資金不足をカバーしたのでしょうか?

親からの援助

最も一般的な方法は「親からの援助」です。リクルートの調査では挙式・披露宴を行ったカップルのうち72%が、親から平均167万8,000円の援助を受けていたことがわかりました。確かに親からの援助額が多ければ多いほど、自己資金の負担は軽くて済みます。しかし、親からの援助にも限界がありますし、中には援助が受けられない、もしくは受けたくないというカップルもいるでしょう。その場合は、用意できる自己資金に応じて支出を見直して、足りない資金をカバーする必要があります。例えば、結納金や結納品を贈らずに両家の顔合わせだけで済ませたり、披露宴を止めて家族とごく親しい友人だけのカジュアルな食事会で済ませるなどの取捨選択をすれば、支出を抑えることができます。

ブライダルローン

また、いわゆるブライダルローンを利用するカップルもいます。ブライダルローンはその名の通り、使用目的が「結婚」に特化されたローンで、銀行やカード会社の審査を通れば利用することができます。一般的なカードローンなどに比べると、ブライダルローンは比較的金利が低く、10%前後に設定されているケースが多いようです。「資金が足りないけど豪華な披露宴がしたい」、「式場に納める前金が用意できない」、「貯金全額を結婚のために使いたくない」というカップルには便利なローンですが、審査が比較的厳しく誰でも利用できるわけではない(勤続年数、年収等に条件あり)、融資までに時間がかかるといったデメリットも指摘されています。また、借入金額にもよりますが、ブライダルローンを借りた場合、結婚生活開始直後から毎月ローンを返済しなくてはならず生活費を圧迫することになります。ローンのリスクやデメリットも十分理解した上で利用するようにしたいものです。そして、できればローンに頼らなくて済むよう、結婚資金はある程度、自分自身で貯蓄しておくことをおすすめします。

効率的に貯蓄するには?

効率的に貯蓄するには?

では、どうすれば効率よく自己資金を貯めることができるのでしょうか。結婚資金に限らず、確実に貯蓄をするには、コツが3つあります。

ひとつめは、早く貯蓄を始めること。当たり前のことですが、貯蓄期間が長ければ長いほど、たくさんお金を貯めることができます。例えばひと月に1万円貯める場合、1年しか期間がなければ12万円しか貯まりませんが、5年あれば60万円貯まります。結婚資金を貯める場合も、結婚が決まってから貯蓄を始めるのではなく、「いつか結婚したい」という気持ちがあるのなら、具体的な予定の有無に関わらず、1日でも早く貯蓄を始めることが大切です。

ふたつめは、先取り貯蓄をすること。先取り貯蓄とは毎月の給与や収入から一定額を先に取り分けて、貯蓄してしまう方法です。つまり、毎月の給与をもらったら、あらかじめ決めた額をすぐに貯蓄に回して、残ったお金で生活するようにすること。給与振込の当日に別の口座に貯蓄分を移動させれば、簡単に引き出して使えなくなるので、「ついつい無駄遣いしてしまう」「毎月、給与を全部使ってしまう」というタイプの人におすすめの方法です。

最後は、金融商品を利用することです。普通預金の金利に期待できない時代、金融商品を使えば、より効率的に貯蓄を増やすことができます。初心者には比較的リスクが少ない「つみたてNISA(ニーサ)」がおすすめ。「つみたてNISA」は、証券会社や銀行で専用口座を開設し、あらかじめ指定した金額(月額1,000円~3万3,000円、年間上限40万円)を自動引落で積立し、その資金で投資信託を購入する仕組み。給与振込日の翌日を自動引落日に設定しておけば、お金を使ってしまう前にNISAに積立ができます。しかも最長20年間は投資利益が非課税になるというメリットも。もちろん、金融商品である以上、リスクはゼロではありません。まずは金融機関の担当者やファイナンシャル・プランナーの説明を受け、納得できた場合のみ活用するようにしてください。

【参考】 つみたてNISA(少額投資非課税制度)に関する詳細・ご留意事項はこちら

もちろん、パートナー同士で力を合わせるのも貯蓄目標達成への近道のひとつ。二人で目標額を共有し、一緒に励まし合いながら節約・貯蓄に取り組めば、より効率的に貯めることができます。

結婚=ゴールではない。結婚後にもお金のかかるライフイベントは目白押し!

結婚=ゴールではない。結婚後にもお金のかかるライフイベントは目白押し!

そして、結婚資金について考える際に忘れてはならないのは、結婚=ゴールではないということ。むしろ結婚は二人で歩む人生のスタート地点であり、結婚後も子供の誕生や進学、住居の購入など、お金のかかるライフイベントが続くことをしっかり認識しておきましょう。

例えば、出産にかかる費用は平均で50万5,759円。教育費も、幼稚園から高校まですべて公立を選んだ場合でも平均541万円かかります。加えて、ケガや病気をした際の治療費や入院費、家族に介護が必要になったときの交通費や介護費、冠婚葬祭の費用など突発的な支出も念頭に置いておかねばなりません。もちろん、結婚後に二人で力を合わせて貯蓄することが必要ですが、結婚前からある程度の貯蓄をしておくと、生活のゆとりに大きな差が生まれます。つまり、結婚資金は単に挙式や披露宴のための資金なのではなく結婚生活への準備資金であり、挙式等の費用はその一部と考えるべきなのです。挙式等で貯蓄を全額使い切ってゼロから結婚生活を始めるのではなく、少しでも余裕をもって新生活をスタートさせるために、結婚前にできるだけ多くのお金を貯めておきたいものです。

【参考】公益財団法人国民健康保険中央会「出産費用 2016年度」 詳しくはこちら
【参考】文部科学省「2018年(平成30年)度 子供の学習費調査 調査結果の概要」 詳しくはこちら

まとめ

結婚資金について考えることは夫婦二人のライフプランを一緒に考え始めるきっかけでもあります。まずは、どんなスタイルで暮らしたいのか、どんな子育てをしたいのか、老後はどう過ごしたいのかなど理想のライフプランについて二人でしっかり話し合い、それを実現するにはいくらくらいお金がかかるのか、そしてそれをどう貯めるのかを考えましょう。二人だけでは不安という方は、信頼できる金融機関の担当者や中立的な立場のファイナンシャル・プランナーに相談するなど専門家の知恵も借りるのもおすすめです。

ご留意事項
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