年金で海外移住!人気のタイでの生活費を紹介

老後は海外に移住したいと考えている方も多いことでしょう。近年、海外の移住先で人気を博しているのが、タイです。そこでこの記事では、タイにおける生活費はいったいどれくらいなのかをご紹介します。日本と比べて、タイの生活費が本当に安いのかどうか気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

年金で海外移住!人気のタイでの生活費を紹介

タイで生活するなら両替のレートが重要

タイで生活するなら両替のレートが重要

タイでの生活費を考える上で、まずはタイの通貨とその両替レートを知っておくことが重要です。タイでは「バーツ」という通貨が使われています。両替レートは、2020年4月の時点で1バーツ3円程度です(以下、当記事ではすべて1バーツ≒3円を想定し、解説していきます)。
ただし、レートは刻一刻と変化していくものなので、いつでも同じレートで両替できるとは限りません。ときには、レートにより費用が高くなってしまうこともあるので注意してください。

タイでの基本的な生活費

タイでの基本的な生活費

まずは基本的な生活費として、家賃・水道光熱費・食費・日用品購入費をみてみましょう。それぞれ日本での生活費と比較しながらご紹介します。ただし、ここでご紹介するのはあくまでも目安のひとつです。地域や個人的な希望・条件などにより、費用が増減することも考えられるため、必ずしも提示した金額通りになるとは限りません。

家賃

夫婦でタイに移住する場合、「コンドミニアム」と呼ばれる住居が一般的です。これは日本における賃貸住宅のようなものですが、ジムやプールが併設された、高級感のある住居となっています。そんな住居の家賃は、月1万5,000~2万5,000バーツ程度(4万5,000~7万5,000円程度)です。

一方、日本の賃貸住宅はどうでしょうか。都会から離れた地域など、安いところでは月4万円台の物件もあるようですが、都会に住むなら月10万円程度と見ておいたほうがよいでしょう。結果、住む場所にもよりますが、家の豪華さなども比較対象に入れると、家賃はタイのほうが安いといえます。

水道光熱費

タイは年中暑い国ゆえ、エアコンを毎晩つけっぱなしにするのが一般的です。一見、電気代が高くつきそうに思えますが、そもそも電気代そのものが安いため、水道光熱費も安く抑えられます。使う頻度や程度にもよりますが、水道光熱費の目安は月1,500~5,000バーツ程度(4,500~1万5,000円程度)です。毎月大家に費用を支払うタイプのコンドミニアムなら、より安くなることも考えられます。逆に、毎月の家賃に水道光熱費が含まれるアパートでは、高くなることもあるようです。

一方、日本の水道光熱費はというと、月1万~2万円程度が目安です。そのため、水道光熱費もタイのほうが安いといえます。

食費

食費

タイでの食費はどれくらいかかるのでしょうか。実は、タイでは自炊よりも外食することのほうが多く、もっぱら屋台で済ませることが多いようです。これは、外食のほうが食費を安く抑えられるためであり、特に屋台の場合は1食15~40バーツ程度(50~120円程度)で済ませられます。そのため、夫婦二人で月1万~2万バーツ程度(3万~6万円程度。外食も含む)が食費の大まかな目安となります。

ただし、日本食をはじめとした料理店で外食すると、500バーツ程度(1,500円程度)かかり、アルコール類も含むと1,000~1,500バーツほど(3,000~4,500円程度)かかるため、料理店での外食は日本とほぼ同額だと考えられます。また、タイでは水道水が飲めないので、ペットボトルの水の値段も考慮しておいたほうがよいでしょう。サイズやブランドにもよりますが、1本あたり6~20バーツ程度(18~60円程度)が目安です。

一方の日本では、二人以上世帯の食費の平均が7万8,575円という調査があります。日本での外食は、タイの屋台のように安く抑えることはできないため、外食をすればするほど食費がかさみます。自炊をするなどして倹約に努めれば、3万円台に収めることができる可能性もありますが、かなり切り詰めた生活を送る必要があります。そのため、食費もタイの方が安いといってよいでしょう。

【参考】総務省「家計調査報告-2019年11月分-(食料)」詳しくはこちら

日用品購入費

タイにおける洋服などの日用品購入費は、月1,000~2,000バーツ程度(3,000~6,000円程度)が目安となります。タイのブランド品なら安く買える可能性はありますが、日本や他国のブランド品を買おうとすると、出費がかさむことも考えられます。

生活スタイルにもよりますが、日本でも、日用品への支出は同程度だといえます。ただし、日用品への支出を1万円と見るなら、若干タイのほうが安いかもしれません。

【参考】総務省「家計調査報告-2019年11月分-(被服及び履物)」詳しくはこちら

ここで、タイと日本における基本的な生活費の合計を見てみましょう。以下の表では、タイの生活費も日本円に換算して比較してみます。

タイと日本における基本的な生活費

項目 タイ 日本
家賃 4万5,000~7万5,000円 4万~10万円
水道光熱費 4,500~1万5,000円 1万~2万円
食費 3万~6万円 3万~7万8,000円
日用品購入費 3,000~6,000円 3,000~1万円
合計 8万2,500~15万6,000円 8万3,000~20万8,000円

※100円以下切り捨て

この表から、基本的な生活費はタイのほうが安く抑えられることが分かります。ただし、最低生活費を比較すると、タイも日本もあまり変わりません。なるべく費用を抑えながら豊かな暮らしをしたい方には、タイが適しているといえます。

タイに住む場合に重要な出費

タイに住む場合に重要な出費

ここまで、基本的な生活費の目安を紹介してきました。ここからは、それらとは別に考えるべき出費について解説します。

交通費

タイは基本的に車社会といわれていますが、タイに着いて間もない頃は、車以外での移動が多いと考えられます。また、慣れてきた頃でも車道が渋滞しがちなので、車以外の乗り物を使った移動をすることもあるでしょう。

利用する頻度にもよりますが、タイでの交通費は月1,600~2,600バーツ程度(4,800~7,800円程度)を想定しておくと良いでしょう。詳細情報としては、BTS(鉄道)が1回の利用で最低16バーツ(48円)、タクシーが初乗り1kmあたり35バーツ(105円)となっています。

一方の日本では、東京なら鉄道(JR)が最低140円(切符)、タクシーが初乗り1kmあたり380~410円かかるので、タイの交通費はかなり安いことが分かります。

インターネット通信費

現地での情報収集や、日本にいる家族と連絡を取るのにインターネットは必要不可欠となります。タイでのインターネット通信費は、契約内容にもよりますが、月750~900バーツ程度(2,250~2,700円程度)で利用可能だといわれています。

一方、日本のインターネット通信費は月々3,220円程度です。契約内容によっては日本でもタイと同程度に押さえることも可能ですが、相場としては若干タイのほうが安いといえるでしょう。

【参考】総務省「家計消費状況調査 平成27年年次統計」詳しくはこちら

帰国航空券の購入費

帰国航空券の購入費

タイへ移住したとしても、年末年始や子供の結婚式などのタイミングで日本へ帰国することも考えられます。そこで、航空券の費用もあらかじめ考えておきましょう。シーズンや航空会社などにもよりますが、片道2万~3万円が相場といえます。

まとめ

物価が安く、老後の移住先として人気の高いタイ。実際に生活費を計算してみると、たしかにタイは、老後に豊かな生活を送るのに適した環境といえます。気になる方は、本格的にタイへの移住を検討してみてはいかがでしょうか。

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