【最新】女性の平均年収は293万円!年代別ランキングも
女性の就業率は年々上昇を続けており、2018年には過去最高の約70%に達しました。では、働く女性たちの平均年収はどのくらいなのでしょうか?平均年収が高い年代や地域についてのデータもご紹介します。
目次
女性の年収は平均293万円。男性の平均より少ない理由は?
国税庁が行った「平成30年分民間給与実態統計調査」によると、平成30年に1年を通じて勤務した女性の給与所得者の平均給与は約293万円。前年に比べると約2.1%増加したものの、男性の約545万円(前年比約2.5%増)に比べて、約252万円も低い結果となっています。
2019年には女性の就業者が調査開始以来初めて3,000万人を超えるなど女性の社会進出が進む一方で、平均年収については、いまだ男女間で大きな格差があるようです。この格差の最大の理由として指摘されているのが、「女性は男性に比べて、ボーナスの支給や昇給がない非正規雇用のパートやアルバイトとして働く人が多いから」というもの。実際、内閣府が行った「男女共同参画白書平成30年版」によると、女性の労働者のうち非正規労働者の割合は全体の55.5%と、男性の21.9%を大きく上回っています。
【参考】国税庁「平成30年分民間給与実態統計調査」 詳しくはこちら
【参考】内閣府「男女共同参画白書平成30年版」 詳しくはこちら
女性の年収が最も高い年代は?
続いて、年代別の女性の年収についてみていきましょう。大手転職情報サイトdodaが約36万人のデータをもとに行った「女性の平均年収ランキング 最新版」(2020年2月公開)によると、20代~50代までの女性の平均年収は以下のようになっています。
年代別女性の平均年収
年代 | 平均年収(女性) | 平均年収(全体) |
---|---|---|
20代 | 319万円 | 345万円 |
30代 | 375万円 | 442万円 |
40代 | 401万円 | 507万円 |
50代以上 | 428万円 | 622万円 |
男性を含む全体の平均年収では30歳代ですでに442万円に上っているのに対して、女性のみの平均年収が400万円を超えるのは40代になってから。しかも、40代から50代にかけて全体では平均年収が507万円から622万へ115万円も伸びるのに対して、女性の平均年収の伸びはわずか27万円。50代になっても女性は、50歳(427万円)から59歳まで(435万円)の間に平均8万円しか年収が伸びていません。40歳以降になると年功序列で年収が大きく伸びる男性に比べ、女性の年収の伸びは限定的であることがよくわかります。
【参考】doda「女性の平均年収ランキング 最新版 年齢別」 詳しくはこちら
女性の年収が最も高いのは東京都。最も低いのは?
次に、地域別の女性の年収についてみていきましょう。同じくdodaの「女性の平均年収ランキング 最新版」(2020年2月公開)によると、エリア別の女性の平均年収では関東エリアが最も高く、平均363万円で、最も低い北海道・東北エリア(平均307万円)を55万円超も上回りました。
都道府県別にみると、1位東京都(平均383万円)、2位神奈川県(平均354万円)、3位千葉県(平均342万円)と、関東エリアが上位を占めました。逆に平均年収が低い順では、1位が佐賀(平均293万円)、2位が宮崎(平均295万円)、3位が高知と島根(平均296万円)という結果に。最も多い東京都と最も低い佐賀県都では女性の平均年収に平均90万円もの差があることが明らかになりました、
【参考】doda「女性の平均年収ランキング 最新版 都道府県別」 詳しくはこちら
職種別女性の年収ランキング第1位は・・・?
では、職種別では女性の平均年収にはどの程度の違いがあるのでしょうか?同じくdodaの調査では、女性の平均収入の高い職種の上位10職種は以下のとおりとなっています。1位は投資銀行業務で、平均年収は693万円と2位を100万円以上引き離しました。
女性の平均収入が高い職業
職種 | 平均年収(女性) |
---|---|
投資銀行業務(金融系専門職) | 693万円 |
リスクコンサルタント (コンサルタント・専門事務所・監査法人専門職) |
591万円 |
戦略・経営コンサルタント (コンサルタント・専門事務所・監査法人専門職) |
576万円 |
MR(営業職) | 566万円 |
知的財産・特許(企画・管理職) | 558万円 |
運用(ファンドマネージャー・ディーラー) | 549万円 |
会計コンサルタント・財務アドバイザリー (コンサルタント・専門事務所・監査法人専門職) |
547万円 |
法務(企画・管理職) | 543万円 |
非臨床研究(メディカル・化学・食品系エンジニア) | 542万円 |
プロジェクトマネジャー(IT・通信系エンジニア) | 535万円 |
【参考】doda「女性の平均年収ランキング 最新版 職種ランキング」 詳しくはこちら
もっと年収を上げるには、どうすればいい?
ここまで、年齢別・地域別・職種別に女性の平均年収を見てきましたが、いかがだったでしょうか?平均収入をクリアしていることがわかって安堵している人もいれば、平均よりも自分の年収が少ないことがわかってショック……という人もいることでしょう。
しかし、平均より年収が少ないからといって、諦める必要はありません。年齢や住んでいる地域、職種に関わらず、平均よりも多くの収入を得ている人はたくさんいます。つまり、何歳でもどこにすんでいても、どんな職種であっても、本人の努力次第では平均もしくは平均以上の年収を得ることは、決して不可能ではないということです。ここでは、年収を増やすために試す価値のある方法を5つご紹介しましょう。
①資格を取る
仕事に役立つ資格を取得し、それを人事考課の担当者にアピールしましょう。有資格者にしかできない職務を任されるようになるなどして評価が上がれば、昇給される可能性があります。
②異動を検討する
現在所属している部署よりも給与の良い部署への異動を希望してみましょう。歩合制など業務成績に応じて給与が増える制度が導入されている部署ならば、同じ会社にいながらにして年収増が望める場合もあります。
③副業をする
最近は社員の副業を解禁する企業も増えています。就業後や週末の時間に余裕がある人は特技や趣味、経験を生かした副業を始めましょう。給与以外に収入源をもつことによって、給与が増えなくても年収は増やすことができます。
④資産運用を始める
不動産投資や株式投資などで資産運用し、不労所得を得ることができれば、給与は増えなくても年収を増やすことができます。ただし、リスクの大きな投資はかえって家計にマイナス効果を及ぼしてしまいます。金融機関の担当者など信頼できる専門家に相談しながら、慎重に取り組みましょう。
⑤転職する
いくら努力しても給与が上がる見込みがないと判断した場合は、転職や独立を検討してもよいでしょう。よりよい条件の企業に転職できるように、日頃からスキル向上や人脈づくりを心がけておきましょう。
まとめ
女性は昇給や賞与のないパートやアルバイトなどの非正規雇用で働くケースが多いこともあり、男性よりも年収が少なくなりがちです。女性の社会進出が進むに従って平均年収も少しずつ増えてはいるものの、男性に比べるとまだ大幅に低いのが現状です。また、エリアや職種によっても平均年収は大きく異なります。ただし、平均よりも自分の年収が少なくても、本人の努力次第では年収を増やすことは不可能ではありません。年収を増やしたいのであれば、今の自分に足りないスキルは何か、逆に武器になるスキルは何かを考え、1日も早く資格取得や副業開始など具体的な行動に移しましょう。
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