マンションと一戸建ての維持費はどちらがかかる?費用を徹底比較!

住宅の購入に際しては、購入時の費用だけでなく、購入後の「維持費」も考慮に入れておかなければなりません。マンションを購入した場合と一戸建てを購入した場合では、維持費のかかり方や支払い方法に違いがあります。今回は、その違いを詳しく比較してみました。ぜひ参考にしてください。

マンションと一戸建ての維持費はどちらがかかる?費用を徹底比較!

一戸建てとマンションに共通して必要になる維持費

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まず、どちらにも共通して必要な維持費についてからご説明します。

どちらにもかかる税金―固定資産税と都市計画税

マンションと一戸建て、どちらにも共通して必要なのは、「固定資産税」「都市計画税」の支払いです。固定資産税は、土地・家屋などの「固定資産」に対してかかる税金です。都市計画税も同様に、市街化区域内の土地・家屋に対してかかり、下水道・公園・生活道路などの整備拡充のために使われます。

どちらも、毎年1月1日の時点で固定資産を所有している人に、自治体から課税されるもので、税額は資産の価値により決まります。ただし、基準となるのは購入時の価格ではなく、行政が定める「課税標準額(評価額)」という価格です。評価額は、原則として3年ごとに見直されます。計算方法は以下のとおりです。

固定資産税・都市計画税にかかる費用

税区分税率
固定資産税評価額×税率1.4%
都市計画税評価額×税率0.3%

※税率は自治体によって、異なる場合があります。
【参考】東京都主税局:「固定資産税・都市計画税(土地・家屋)」詳しくはこちら

ちなみに、土地・家屋それぞれに特例や減額措置がありますので、詳細はお住まいの自治体のホームページなどで確認してみてください。

マンションでは修繕積立金、一戸建ては計画的な修繕費の準備が必要

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当然のことながら、住宅は年数が経過していくにしたがって、劣化していきます。新築であっても、10年もすれば修繕が必要な箇所が少しずつ出てくるもの。定期的な修繕を怠ると住み心地が悪くなるだけでなく、さらに大規模な修繕が必要になる場合もあるので、定期的な点検と修繕が重要です。ただし、一戸建てとマンションとでは、その方法に若干違いがあります。

マンションには、一戸建てにはない「共有部分」が存在します。コンクリートの躯体内側の居住スペースである「専有部分」の修繕は自分で行いますが、共有部分に関しては、マンションの管理組合が行うことになります。その費用は、購入時に「修繕積立基金」として一定の金額を支払い、あとは毎月「修繕積立金」として支払っていく形が一般的です。

対して一戸建ての場合は、全て所有者の責任において行うことになります。費用に関しても、自分で用意しなければなりません。いざというときに慌てることのないよう、入居時から計画的に準備しておくことが必要です。特に中古の場合は、築年数によっては、購入して数年で修繕が必要となることもありますから、よりしっかりした計画を立てて修繕のための費用を積み立てましょう。

マンションの火災保険加入は必須、一戸建ては任意

万一の場合に備えて加入する「火災保険」。一戸建ての場合は、もちろん自分でいらないと思えば加入する必要はありません。マンションも、賃貸と違い、購入する場合は自己判断が基本ですが、住宅ローンを利用する場合は、通常加入が義務付けられています。もっとも義務ではないと言っても、やはり万一のことを考えると、どちらの場合も加入しておいたほうが無難でしょう。

マンションにだけかかる維持費

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続いて、マンションにだけ必要になる維持費について、ご説明します。

管理費

マンションでは、将来に備える修繕積立金のほかにも、共有部分の日常の維持管理費用として、「管理費」を月々支払わなければなりません。具体的には、「共有部分の清掃やメンテナンス」「エレベーターなど、各種共用設備の保守管理」に使われます。また管理を業者に委託する場合は、その委託費用も含まれます。

管理費は、立地や戸数、大きさにより、マンションごとに異なります。ゲストルームやジムなど豪華な施設のあるマンションだと、その分の負担も増えます。また個々の負担額は、通常、専有部分の面積によって変わり、一般的な5~20階未満のマンションの場合で「1㎡あたり200円」前後、おおむね月々「1万~2万円」程度が相場になります。

駐車場・駐輪場代

車の駐車場や自転車・オートバイの駐輪場があるマンションであれば、それらの施設を利用する場合に限り使用料の負担が必要になります。駐車場の場合、月々の料金は、「敷地内」か「敷地外」かという駐車場の設置場所や、「自走式」か「機械式」かという駐車場の種類によって変わります。周辺の駐車場と同じ程度か、それ以下の額という所が多く、一般に「数千~1万円」程度が相場です。東京の都心部などでは「2万~5万円」前後になるケースもあります。駐輪場の場合は、「無料」で利用できる所もありますが、有料であっても月に「数百円」程度が一般的な金額です。

一戸建ての場合は、一般には車庫や駐車スペースがあることが多いですが、なければ近隣の駐車場を借りる費用が必要になります。

一戸建てにだけかかる維持費もある

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一戸建ての場合、周囲に塀やフェンスを設置していると、その管理に費用が必要になります。土地の面積によって異なりますが、修繕には一般に木製のフェンスだと「40万~100万円」程度、アルミ製だと「50万~80万円」程度が必要です。また、庭があるようなら、植木の手入れや芝の刈込などといった費用も必要になるケースもあります。

結局、マンションと一戸建てのどちらがお得?

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ここまでマンションと一戸建ての維持費を見てきましたが、実際どちらが得なのか、最後に立地や面積が同じと仮定し、マンションと一戸建てで40年間にかかる修繕費を具体的に試算してみました。

固定資産税は都市計画税と合わせて「年20万円」、火災保険費はどちらも加入することとして「年1万円」と仮定しました。また、マンションの管理費と修繕積立金は、各「月1万5,000円」、駐車場代はマンションと一戸建てともに「月1万円」としています。さらに、一戸建てに塀や庭などはないものとしました。

マンションの維持費の総額

項目金額
固定資産税+都市計画税800万円
管理費720万円
修繕積立金720万円
駐車場代480万円
火災保険費40万円
合計2,760万円

一戸建ての維持費の総額

項目金額
固定資産税+都市計画税800万円
駐車場代480万円
火災保険費40万円
合計1,320万円

このように、単純に数字だけ見れば、明らかに一戸建てのほうがお得ということになります。仮に、一戸建てでマンションと同額の修繕費を毎月積み立てているものとしても、管理費720万円の差は埋められません。

今回はあくまで40年間での試算ですから、もっと短い期間で考えると、その差が縮まる可能性もあります。また、自然災害や害虫被害など起きた場合も、一戸建ての場合、自分で費用を捻出する必要が出てきます。そのため、「一戸建てのほうが絶対よい」とは一概にはいえないでしょう。

まとめ

以上、一戸建てとマンションの維持費の違いについて、ご説明しました。まとめると、以下のようになります。

・マンションは、毎月支払わなければならない費用が発生する
・一般に、一戸建てのほうがトータルで支払う費用は低額になる
・一戸建ては、自分の責任で費用を確保し、修繕を行う必要がある

数字だけ比較すれば、一戸建てのほうが安上がりになりますが、修繕が必要になった場合は全て自分で支払うため、急にまとまった出費が必要になる可能性もあります。逆に、マンションは、共用部で修繕が必要になった場合は積立金から支払うため、まとまった出費にはなりませんが、毎月の負担は一戸建てよりも大きくなります。どちらがよいとは一概には言えません。お金だけでなく、自分のライフスタイルなども考慮に入れて、考えてみるとよいでしょう。

ご留意事項
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