100万円の重さはどのくらい?1,000万円・1億円の重さも解説
100万円の重さは、お札と硬貨では異なります。気になる100万円の重さを、一万円の場合と硬貨の場合それぞれについてみていきましょう。この記事では1,000万円、1億円の場合はどうなるかも同様に紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
実は意外と知らない現金の重さ
100万円といえば、1万円が100枚集まって帯で締められている1つの束です。映画のワンシーンなどでも見たことがある人もいるのではないでしょうか。現代は、給与やローンなども手渡しではなく振込になっているため、実際に100万円の束を目にする機会はほとんどありません。だからこそ、持ったときの重さが重いのか、軽いのか気になっている人も多いと思います。1万円札1枚の重さは公表されていますので、100万円の重さは計算ですぐに求められます。同様に1,000万円や1億円についても調べてみました。
お札だと100万円の重さは意外と軽い?
紙幣を発行している独立行政法人国立印刷局によれば、1万円札の重さは約1gとのこと。実際は湿度によって紙に吸収される水分の状態も変わってくるので、厳密に確定させることはできませんが、通常の環境であれば約1gとして扱ってよいでしょう。100万円は1万円札100枚分にあたりますので、その重さは約100gということになります。
100gと聞くと、意外と身近な存在に感じられるかもしれません。たとえば、お肉屋さんやお惣菜屋さんでは、「100g当たり○○円」といった形で値段が表示されていることもよくあります。国内では6割もの人が使っているスマートフォンですが、平均的な重さは170gほど。100万円はそれ以下の重さに過ぎないのです。
ちなみに100万円の厚みは1cmほど。一般的なスマホの厚みが0.8~0.9cmであることを考えると、そこまで厚みのあるものとは言えないでしょう。ジャケットの内ポケットなどにスマホを入れる方もいますが、大きめのポケットであれば100万円を目立たず収納することもできそうです。
【参考】国立印刷局「お札について」詳しくはこちら
硬貨で100万円を集めると全く違った重さに!
次に、同じ100万円でも、500円貯金や100円貯金で100万円を貯めるとどうなるのかを見ていきましょう。
500円玉の場合
現行の500円玉の重さは約7.1gです。100万円にするには、2,000枚の500円玉が必要です。その重さは約7.1g×2,000枚=約14,200g。つまり、およそ14kg。お札ではたった100gだったものが、硬貨にすると、こんなに重たくなるのです。2Lペットボトルの1ケースが6本入りで2x6=12kgなので、それよりもさらに2Lペットボトル1本分重いことになります。
500円玉貯金で100万円貯められる缶などが販売されていますが、100万円貯まったときの重さは14kg。缶の大きさが縦横それぞれ20cmほどの円形の入れ物で、それが約14kgの重さと考えると、意外と重いものであることがさらに伝わるでしょう。
【参考】造幣局「現在製造している貨幣」詳しくはこちら
100円玉の場合
では、次に100円玉の場合を見てみましょう。100万円にするには、10,000枚の100円玉が必要です。100円玉1枚は約4.8gなので、重さは約4.8g×10,000枚=約48,000g=約48kgと、少し小柄な人と同じくらいの重さになります。また、100円玉は厚さが約1.7mmなので、縦に積んでいくと、なんと17mの高さに到達します。
【参考】造幣局「現在製造している貨幣」詳しくはこちら
その他の硬貨の場合
ここから先はまとめてご紹介しましょう。
硬貨別に見る100万円
必要枚数 | 重さ/枚 | 総重量 | |
---|---|---|---|
50円玉 | 2万枚 | 約4g/枚 | 約80kg |
10円玉 | 10万枚 | 約4.5g/枚 | 約450kg |
5円玉 | 20万枚 | 約3.75g/枚 | 約750kg |
1円玉 | 100万枚 | 約1g/枚 | 約1t |
50円玉の場合、約80kgとなります。これは大柄な人の体重と同じくらいの重さ。厚生労働省労働基準局の指針に腰痛対策として、「満 18 歳以上の男子労働者が人力のみにより取り扱う重量は、55kg 以下にすること」と定められていますが、それをはるかに越える重さです。もはや抱えて運ぶどころか、引きずって進むことも難しいでしょう。
10円玉で約450kg、5円玉では、約750kgとなります。エレベーターの定員は建築基準法によって1人当たり65kgで計算されるよう求められていますが、それを元にすると、それぞれ7人弱、12人弱ほど。仮にそれをエレベーターに乗せるとすると、運搬者を含め、最低でも8人定員、13人定員以上のエレベーターでなければ定員オーバーのブザーが鳴ります。
そして、1円玉だと、約1,000kg。ついに約1tの大台突入です。人にして16人弱。もはや、1tトラックが必要です。
【参考】造幣局「現在製造している貨幣」詳しくはこちら
【参考】厚生労働省労働基準局「職場における腰痛予防対策指針(PDF)」詳しくはこちら
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では1,000万円を集めた場合の重さは?
ここまで100万円の重さについて見ていきましたが、さらに高額である1,000万円を集めた場合の重さはどうなるでしょうか。100万円の場合と同じように見てきましょう。
紙幣で集めた1,000万円
1万円札の場合、約1g×1,000枚となるので、その重さは約1,000g、つまり約1kgです。「年収1,000万円を目指せ」なんていう区切りの数字でもある1,000万円ですが、重さにすると、たった500mLのペットボトル2本分。また、100万円の束を10個縦に並べた場合の高さは約10 cmです。数字だけを見ると拍子抜けしてしまいますが、物の価値は見た目ではないということの良い例かもしれません。
【参考】国立印刷局「お札について」詳しくはこちら
貨幣で集めた1,000万円
貨幣を使って1,000万円にした場合はどうでしょうか。単純に100万円の10倍になりますので、前の情報から重さを出してみましょう。
500円玉の場合は約142 kg。大人2人分の重さですから、まず動かすのは無理です。以下、100円玉の場合は約480 kg。50円玉で約800 kg。10円玉では約4.5tと1tを越え、5円玉は約7.5t。そして1円玉は約10tです。ついに10tトラックでなければ移動させられない重さになってしまいます。
100万円であれば、ギリギリ集められる硬貨もありましたが、1,000万円の場合は非現実的なお話。同時に、持ち歩くことも当然不可能です。
【参考】造幣局「現在製造している貨幣」詳しくはこちら
いつか持つときが来る?1億円集めた場合の重さは?
最後に、1億円の場合を見てみましょう。硬貨で1億円は非現実的ですので、1万円札を使った場合に絞ります。1万円札では約1g×10,000枚となるので、その重さは約10,000g、つまり約10kgです。10 kgといえば、お米の大きな袋と同じ重さ。映画などではよく身代金として1億円の入ったアタッシュケースなどが出てきますが、受け取ったところで簡単に持って逃げられる重さではなさそうです。
【参考】国立印刷局「お札について」詳しくはこちら
まとめ
いくつかの金額について、紙幣で集めた場合と硬貨で集めた場合の重さを比べてみました。普段何気なく持ち運んでいるお金ですが、重さから見ていくと紙幣が生まれた意味がわかります。1円玉と1万円札が同じ重さというのも驚きです。1枚当たりにすると微々たるものですが、価値や重さにかかわらず、どれも大切なお金。コツコツ働いていつかは1億円を手に入れてみたいものです。
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