地方クリエイターの仕事とお金の話3「ワークライフバランス宮崎編」

都心ではなく、地方で仕事をすることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。東京から地元である九州へUターンしたゲームクリエイターの平川らいあんさんにお話を聞きました。第3回の今回は、地方に移り住んでから、どのようなワークバランスへ変化したのかを振り返ります。

地方クリエイターの仕事とお金の話3「ワークライフバランス宮崎編」

ワークライフバランス宮崎編

ゲームクリエイターの平川らいあんです。2017年に20年過ごした東京から地元、九州の宮崎県宮崎市にUターンしました。地方クリエイターとなった私が地方での仕事とお金のお話しさせていただいております。今回で第3回目。地方に拠点を移した理由は大きく3つありました。

宮崎県宮崎市に拠点を移した理由

前回は、「東京でのワークライフバランス」と宮崎へ戻る経緯についてでした。東京では仕事に追われる日々。このままでいいのか考えた結果、ワークライフバランス改善のため、新しい挑戦のため、宮崎に戻る決意をしました。宮崎でワークライフバランスは改善したのか、新しい挑戦とは何なのか。詳細をお話しさせていただきます。

働き方改革やワークライフバランスの改善に興味ある方、地方への移住に興味ある方へ、少しでも参考になれば幸いです。

宮崎でのクリエイターの働き方

スマートフォン向けのゲームアプリのヒットにより売上は順調だったのですが、その分忙しくなり、東京でのワークライフバランスは仕事ばかりで、まったくバランスが取れていませんでした…。

改善すべくゲームアプリの運営の仕事をすべてやめ、宮崎に拠点を移すことに。

宮崎に持ってきた仕事はゲーム番組のWebサイトの運営と定期的なシナリオ作業。東京にいなくてもできる仕事です。少ないですが安定した作業と売上があり、完全に0じゃない分、気持ちにもゆとりが持てました。

そして、時間も余裕ができたので、新しいことに挑戦しました!それは「ボードゲームが遊べるカフェ」でした。宮崎にゲーム好きが集まれる場所がほしいという想いもあり、2017年6月にオープンしました。2017年4月から準備して、2ヶ月でオープン。我ながらすごい行動力(笑)。

ボードゲームカフェの営業時間は、週末金曜日~日曜日のみ。平日はゲーム制作の仕事をして、週末はボードゲームカフェを営業することにしました。

宮崎でのスケジュールはこうなりました。1番の変化は休みが取れるようになったこと。週末のカフェ営業は長いですが、スタッフに任せることで休憩もゆっくり取れました。自分でなければできない作業が減ったのも大きな変化でした。

宮崎での一日のスケジュール

地方での生活の変化

地方での大きな変化は、時間と気持ちにゆとりが持てたことでした。家賃が安いので、職場まで自転車で5分の市街地に住むことができました。打ち合わせなども市街地が多いので自転車で行ける距離がほとんど。移動時間が少ない分、時間が有効に使えます。宮崎は人口も少ないので、満員電車もなく、渋滞もほぼありません。どこへ行っても東京ほど混まず快適です。

宮崎に戻ってきて、いつも素敵だなと思う印象的な出来事があります。スーパーのレジでおばあちゃんがゆっくりと財布からお金を出していても、みんな全然気にせずゆっくり待っています。さらに店員さんがカゴを袋詰めする場所まで持って行ってあげたり、時にはレジに並んでいる人が手伝うことも。東京ほど並んでないこともあるでしょうが、自然と助け合う光景が温かくて、優しい気持ちになれます。

時間が有効に使え、気持ちにもゆとりができると、クリエイターとしてじっくり考えるシナリオや執筆にいい影響を与えました。ちょうどこの時期、大きなシナリオや本の執筆などの仕事をいただくことができました。宮崎は、誘惑も少ないので、順調にこなすことができました。文章を書く仕事って中々、筆が進まないのです(笑)。

「お金の、育て方」内で配信中の「信託クエスト」もこの頃に制作しました。まだやってない方は是非やってみてください!

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さらに、ゲームの作り方をまとめた書籍も2冊出させていただき、小説でもいくつか賞をいただきました。地方はすごくアウトプットに向いていると感じています。

しかし、いい事ばかりではありません。情報やエンタメコンテンツが圧倒的に不足しています。同じ業界の人もいないので、人からの情報も少なく、インプットが足りないと感じることも多々あります。定期的に都会に行ったり、デジタルツールをうまく使いインプットしつつ、地方でじっくりとアウトプットする方法が地方クリエイターに向いていると言えるかもしれません。

そんな中、なぜ新しい挑戦に「ボードゲームカフェ」を選んだのか。そして、挑戦は成功したのか。次回、地方での挑戦についてお話しさせていただきます。

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