地方クリエイターの仕事とお金の話2「ワークライフバランス東京編」

都心ではなく、地方で仕事をすることにはどのようなメリットがあるのでしょうか。東京から地元である九州へUターンしたゲームクリエイターの平川らいあんさんにお話を聞きました。第2回の今回は、まず東京での働き方がどのようなものだったかを振り返ります。

地方クリエイターの仕事とお金の話2「ワークライフバランス東京編」

ワークライフバランス東京編

ゲームクリエイターの平川らいあんです。2017年に20年過ごした東京から地元、九州の宮崎県宮崎市にUターンしました。地方クリエイターとなった私が地方での仕事とお金のお話しをさせていただきます。
前回は、地方に移った理由や目的をお話しさせていただきました。理由は大きく3つ。

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今回はその中の1つ「ワークライフバランスの改善」についてです。

働き方改革やワークライフバランスについて叫ばれる昨今、地方での働き方に興味のある方、地方への移住を考えている方へ、少しでも参考になれば幸いです。

東京でのクリエイターの働き方

 さて、「ワークライフバランスの改善」についてですが、まずは東京でゲームクリエイターの私がどんなスケジュールで働いていたのか、お話しさせていただきます。ゲームクリエイターの仕事に興味がある方も必見ですよ。

大手ゲーム会社に所属していた私は、約10年前に独立し会社を立ち上げました。理由は色々あったのですが、1番の理由は管理職になって現場での時間が短くなってしまったこと。まだクリエイティブな仕事に注力したいとの想いでした。

ゲームの企画やシナリオの仕事はパソコンさえあればどこでもできるので、いつか地元宮崎で仕事したいなぁと漠然と考えていました。ストレスが少ない宮崎で美味しいものを食べて過ごしたい。本場のチキン南蛮もいつでも食べられるし。本場のチキン南蛮は美味しいですよ。食べたことがない方は是非♪

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まずは会社を安定させるために無我夢中で仕事に打ち込み、おかげさまで沢山の仕事をいただきました。ゲームの仕事は大変だけどやりがいあるし楽しい。そして、独立して5年目。大きな転機がありました。

スマートフォンの普及が一気に加速していく中、いち早くアプリゲームに目を付けたメンバー達と共にゲームアプリを開発。トップセールスという売上のランキングで1位を獲得するほど大ヒットしました。アプリゲームのヒットのおかげで売上は順調。仕事の依頼も益々増えたのです。その分、弊害もあります。それはとにかく忙しいこと(笑)。

アプリゲームの運営は週末や休日に売上が上がるため、毎週末に向けてイベントの準備をします。イベントはミニゲームを1本作るようなもの。企画して仕様書(設計図)を作って、デザインやプログラムを依頼して、上がってくるものをチェックする。ほぼ毎日締切があり、休まる時がありません。

そんな東京でのスケジュールはこんな感じでした。東京でのワークライフバランスは、仕事ばかりですね(笑)。

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ヒットの代償

アプリのダウンロード数は200万を超えて、グッズや本なども発売されました。やればやるほど売り上げも上がり、楽しくて仕方ありませんでした。ですが、休みがない生活が3年ほど続きまして…。さすがに体も心も疲弊してきました。

さらに3年も運営していると、売上は下降ラインに入り、上げるのが難しくなってきます。そうなるとなるべくコストをかけずにキープする方針に変わってきます。人気があったイベントを繰り返しやるようになり、内容もマンネリ化してきてクリエイティブな仕事じゃなくなっていました。

ゲームはユーザーを楽しませることが1番重要なはずなのに、いつの間にか売上ばかりを気にするようになっていました。ゲーム業界全体も同じ状況で、マンネリ化が進み、コンテンツの飽和が起こり、次々とゲームアプリのサービスが終了していきました。

ユーザーが喜んでくれるものをつくる。いつの間にかそれを忘れ、何のためにゲームの仕事をしているか分からなくなっていることに気が付きました。このままゲームアプリの運営を続けていくことは私にとってプラスにならないという考えに至り、宮崎でワークライフバランスの改善と新しいことに挑戦することを決意しました。

そして、2017年。スマホアプリの運営の仕事をすべてやめて、遂に宮崎へUターンしたのです。宮崎でワークライフバランスは改善したのか。新しい挑戦は成功したのか、次回お話しさせていただきます!

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