海外留学に必要な費用は?留学の目的や国ごとに相場やポイントを解説
海外留学に必要な費用はいくらでしょう。この記事では、アメリカやカナダなど、人気の国をピックアップし、国ごとの平均費用や渡航費や生活費、大学の学費などポイントを解説します。国によって費用相場も異なるため、予算を組む時の参考にしてみてください。

語学留学に必要な費用相場とは?

留学にもさまざまな目的がありますが、語学留学の場合の費用の相場はいくらくらいなのでしょうか。ここでは、アメリカ・カナダ・オーストラリアなど人気の国別に費用の相場をご紹介します。
アメリカの場合
アメリカに語学留学する費用相場は、年間450万円ほどです。留学の目的に関わらず、アメリカは留学費用が高くなりやすいでしょう。
特に主要都市は生活費や住居費などが膨らみやすい傾向があります。渡航費は都市によって差があるものの、15万円前後が多いようです。
カナダの場合
カナダに語学留学する費用相場は、年間330万円ほどです。カナダは英語とフランス語が公用語として使用されており、語学留学先としても人気が高い国です。
物価は日本と同じくらいですが、税率がやや高いため生活費にお金がかかるかもしれません。渡航費は7〜20万円前後みておくとよいでしょう。
オーストラリアの場合
オーストラリアに語学留学する費用相場は、年間330万円ほどです。カナダと同じく費用はそこまで高くなく、留学費用相場の平均程度と考えてよいでしょう。
オーストラリアは日本よりも物価が高いため、外食が多いと食費が膨らむ傾向があります。渡航費は10万円前後と、比較的安いです。
大学留学に必要な費用相場とは?

アメリカの場合
アメリカに大学留学する費用相場は、年間380~600万円ほどです。進学先にもよりますが、大学留学の滞在先として人気があるアメリカは学費が高くなりやすい傾向があります。
費用を抑えたい場合は、授業の質などをよく見極めつつ、公立の大学を選ぶことがおすすめです。
カナダの場合
カナダに大学留学する費用相場は、年間320~660万円ほどです。北米の大学は単位ごとに授業料が発生するため、どこの大学に進学するかだけでなく、どの授業に出るかによっても費用が異なります。
カナダは1〜2月になると学費を割引する大学もあるので、学費を抑えたい人はその時期を狙うとよいでしょう。
オーストラリアの場合
オーストラリアに大学留学する費用相場は、年間350~410万円ほどです。オーストラリアはカナダやアメリカなどに比べて学費が安いでしょう。
一方で、大学英語のレベルが高く、高い英語力が必要なため、場合によっては語学学校に通う必要もあります。予定外の学費がかかることもあるので注意しましょう。
イギリスの場合
イギリスに大学留学する費用相場は、年間390万円~800万円ほどです。イギリスは物価が高く生活費が膨らみやすいだけでなく、現地学生の数倍近い学費が発生することもあります。
学費以外の出費を抑えるために、ホームステイやシェアハウスなどを検討するとよいでしょう。
ワーキングホリデーに必要な費用相場とは?

ワーキングホリデーの場合は、語学留学や大学留学に比べて語学学校などに通う期間が短いため、学費があまりかかりません。
人気のある国のなかでも、カナダとオーストラリアは比較的安く留学でき、カナダは年間110万円ほど、オーストラリアは年間100万円ほどです。カナダは最低賃金が1,300円ほどなのに対し、オーストラリアは1,500円以上と給与が高いため、留学費用を補いやすいという特徴もあります。
また、大学留学では費用がかかりやすいイギリスも、ワーキングホリデーでは年間220万円ほどで留学することができます。イギリスは物価が高いため、生活費を抑えたい人は地方都市を選ぶと生活費を削減できるでしょう。
また、旅行客などが賑わうシーズンは渡航費が倍近くに膨らむこともあるので、安い時期を狙いたい人は1〜2月ごろがおすすめです。
【地域別】おすすめの海外留学先の魅力と費用

ここでは、地域別におすすめの海外留学先をピックアップし、おおまかな費用や魅力などを紹介します。「どの国に留学するべきか」「予算はどのくらいか」と悩んでいる人はぜひ参考にしてください。
欧米諸国
アメリカやカナダ、イギリスなどの欧米諸国は、本格的な英語や最先端の学問を身に付けられるため、語学留学や大学留学などで人気があります。倍率も高いですが、入学できれば優秀な留学生の仲間と切磋琢磨し、能力を高め合えることでしょう。
語学留学や大学留学は、アメリカは年間450万円ほど、イギリスは年間500万円ほど、カナダは年間330万円ほどが基準となります。
東アジア・東南アジア
中国、韓国、シンガポール、タイ、マレーシアなどの東南アジアは、話されている言語が豊富なため目的に合わせて国を選べることが特徴です。
中国やシンガポールなどは、世界に通用する先進的な学問を学ぶこともできるでしょう。食費を抑えやすく留学費用の相場も安いことから、コストを抑えて留学したい人にもおすすめです。
語学留学や大学留学は、中国は年間180万円ほど、韓国は年間200万円ほど、シンガポールは年間500万円ほど、タイは年間180万円ほど、マレーシアは年間200万円ほどを基準とするとよいでしょう。
オセアニア
オーストラリアやニュージーランドなどのオセアニアは、自然が豊かでのんびりとした雰囲気が魅力です。学生ビザでも就労できるため、観光だけでなく、大学留学などでも人気があります。多民族国家のため文化が多彩で治安が良く、初めて海外に行く人にも適しているでしょう。
語学留学や大学留学は、オーストラリアは年間330万円ほど、ニュージーランドは300万円ほどが基準になります。
海外留学する場合の注意点
ここでは、海外留学の注意点について解説します。為替や治安など、あらかじめ知っておきたい情報をまとめました。
為替に注意する
日本円を両替するときは、外国為替相場に注意する必要があります。円高の方が交換したときの金額が多くなるため、為替相場をよく確認しながらタイミングを狙うとよいでしょう。
基本的には、日本やアメリカの景気が悪くなるときや問題が起きたときなどが、円高になりやすいといわれています。
留学すると支払いのルールや物価なども違うため、最初のうちは無駄な出費なども発生しがちです。経済状況が不安定なときは金銭に余裕を持つことを心がけ、普段からお金を使いすぎないようにすることが大切です。
治安が悪い地域を知っておく
海外に行くと、全ての国が日本のように治安が安定しているとは限りません。
留学する国を決めたら「治安が悪い地域はあるか」「貴重品はどのように管理したらよいのか」などを必ず確認しましょう。夜道を1人で歩くことは避け、治安が悪い場所に近づかないことが大切です。
その国の信仰や宗教を理解・尊重する
留学するときは、滞在先の文化や習慣、宗教などを理解し、尊重することが重要です。
大学留学や語学留学では居住費を抑えるために多くの人がホームステイやシェアハウスなどを使用します。お互いが不快な気持ちにならないように、あらかじめその国の風習や習慣などを調べておくとよいでしょう。
まとめ
海外留学に必要な費用は、国や目的などによって異なります。語学入学や大学入学は、学費が膨らみやすく費用が高くなる傾向があるので注意してください。
一方、現地で就労でき学費があまりかからないワーキングホリデーは比較的安く留学できます。国や時期を決めるときは、為替や国ごとの文化なども考慮できるとなおよいでしょう。

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