終活におすすめ! エンディングノートの選び方とアプリを活用するメリット

終活に欠かせないエンディングノートには紙のノートや、アプリなど、様々なタイプがあります。おすすめなのはアプリを活用したエンディングノートです。エンディングノートが書けるアプリの特徴とその種類、その他のエンディングノートについて紹介します。自分にとって書きやすく、いざというときに家族が見つけやすいものを選びましょう。

終活におすすめ! エンディングノートの選び方とアプリを活用するメリット

エンディングノートをアプリで製作するメリット

最近では、スマートフォン(スマホ)用にエンディングノートのアプリが登場しています。エンディングノートのアプリには様々なメリットがあります。

手軽に書き込むことができる

アプリであればエンディングノートへの書き込みが手軽です。特にスマホやタブレットといったモバイル端末に対応しているアプリであれば、何か思いついたら外出先であっても、ちょっとした隙間の時間に入力できます。

文字だけでなく写真や動画も入れることができる

スマホがあれば文字だけでなく、写真、動画、音声データなど多様な方法での記録が可能です。アプリによって機能は異なりますが、アプリのエンディングノートであれば、紙のノートでは取り入れるのが難しい動画や音声を簡単に入れられます。

簡単に修正できる

以前に書いたことを書き直したくなった場合に、ペンで書いた紙のノートを修正するのは手間がかかります。しかし、アプリなら画面上で簡単に修正可能です。エンディングノートは定期的に修正や更新を行うことが望ましいので、アプリでの作成に適しています。

エンディングノートをアプリで製作する際の注意点

エンディングノートをアプリで製作する際の注意点

スマホ用アプリは、スマホのパスワードがわからないと家族がアプリの中身にアクセスできない場合があるので注意が必要です。スマホ用エンディングノートは、万が一に備えて、スマホのパスワードを家族に伝えてもかまわないという人に向いています。
また、スマホ本体を壊したり紛失したりすると、データが復元できない可能性もあります。アプリの提供会社の都合で突然サービスが中止になることもあらかじめ覚えておきましょう。

エンディングノートの大きな課題を解決できるアプリもある

エンディングノートの最も大きな課題が、エンディングノートに関する情報共有です。
自分が急に亡くなったり、自分で何かを判断できないような状態になった際に、家族がエンディングノートの存在を知らなかったり、保管している場所を知らないと、せっかく作ったエンディングノートが活用されないという事になりかねません。
どのようにしてエンディングノートの存在を伝えておくかは、大きな課題の一つです。

例えばアプリの中には、本人に万が一のことがあった場合に、家族にエンディングノートのアプリの情報を開示してもらえるサービスがあるアプリもあります。ほかにも、エンディングノートの作成以外に、健康管理や写真の共有機能などを備えており、普段のコミュニケーション手段の一つとして使えるアプリもあります。常日頃から家族と共有できる機能を持ったアプリであれば、エンディングノートの存在を家族が知らなかった、というリスクを減らすことができます。

エンディングノートだけじゃない!健康管理や家族との情報共有も楽々できる「わが家ノート」

健康管理や家族との情報共有も楽々できる「わが家ノート」

わが家ノート」はエンディングノート機能だけでなく、「歩数管理」「脳トレ」「食事管理」「血圧管理」ができる健康管理機能や家族との共有・見守りの機能が備わった終活アプリです。三菱UFJ信託銀行が提供するアプリですが、口座がない方でも利用できるうえ、全機能無料で使えます。死亡時などには家族に通知が届き、エンディングノートの存在を確実に家族に知らせることができるので、エンディングノートが抱える課題である「エンディングノートに関する情報共有」もしっかりとクリアできます。

「終活、エンディングノートと聞くと、寂しい気持ちになってしまう」という家族でも、様々な機能を備えた「わが家ノート」であれば楽しんで活用することができます。

終活にオススメなその他のアプリ

終活にオススメなその他のアプリ

エンディングノートの作成以外にも、終活アプリには多種多様なものがあります。エンディングノート制作アプリ以外のおすすめの終活アプリを紹介します。

資産管理タイプのアプリ

資産管理タイプのアプリは、自分が所有している資産に関する情報をまとめて記録し、管理できるアプリです。死後の遺産相続を視野に入れ、自分の希望を伝えたい場合に適しています。資産管理タイプのアプリを活用すれば、遺された家族が遺産相続で迷ったり揉めたりすることなく、スムーズな遺産相続に役立つでしょう。

資産管理タイプでおすすめのアプリには、資産の継承者に動画メッセージを残せる「そなサポ」があります。

自分史タイプのアプリ

自分史タイプのアプリは、これまでの人生で歩んできた自分の足跡をたどって、自分史を作成できるアプリです。自分史タイプのアプリには、年表形式で作成可能なものもあります。自分史アプリを操作することは、今後の人生をどう生きるかを見つめ直す絶好の機会にもなるでしょう。

自分史タイプでおすすめのアプリには、自分だけでなく家族やペットの年表が作れて、体調を記録する健康管理機能もついた「ファミリスト」があります。

遺言書タイプのアプリ

遺言書タイプのアプリは、専門家に依頼せずに自力で正式な遺言書を作成したい人に適したアプリです。

遺言書タイプでおすすめのアプリには、「らくつぐ」があります。チャットボットの質問に答えていくと自動的に遺言書の様式が作られますので、それをすべて自筆で書き写して押印することで法的効力のある自筆証書遺言が完成します。

エンディングノートに万が一のことが起きた時に備え、相続などのことを記載することは可能です。しかし、エンディングノートに財産配分を記載しても、遺言書と異なり法的な効力はありません。法的な効力を持たせるためには遺言書を作成する必要があります。

遺言書作成だけでも気軽に始めたいという方には、アプリ以外にも、遺言書の案文を簡単に作成できる「ネットではじめる!わたしの遺言」というサービスもあります。

アプリ以外のエンディングノートとそれぞれの特徴

アプリ以外のエンディングノートとそれぞれの特徴

アプリにこだわらなくても、エンディングノートは、大学ノートなどの普通のノートで制作しても問題はありません。法的なルールなどはなく、その形式は自由です。
アプリタイプをお勧めしましたが、どんなことができるのか、どんなメリットがあるのか、といったポイントではなく、自分が記入しやすい形式のものを選ぶというのも、選択方法の一つです。

気軽に書けて発見されやすい市販の手書きのノートタイプ

「書くべき項目がわからない」「自分で自由に作ると書き漏れがありそう」という人であれば、あらかじめ記載すべき項目が印刷されている市販のエンディングノートの活用がおすすめです。パソコンやスマートフォンの操作は苦手という人でも手軽に記入できるメリットがあります。

また、ノートやシステム手帳の形のものが多く、自分にもしものことがあった時に家族などに見つけてもらいやすい点もメリットです。市販品は、通販や大型の書店などで手軽に購入できるので、自分にあったデザインのものを選ぶとよいでしょう。

エクセルやワード形式のエンディングノート

エクセルやワード形式のエンディングノート

プライベートでパソコンを使う人であれば、インターネットのサイトからエンディングノートをダウンロードするのもよいでしょう。弁護士や司法書士、行政書士、葬儀社のポータルサイトなどでも、エンディングノートのダウンロード用ファイルを用意している場合があります。

こうしたエンディングノートの中に、マイクロソフト社のWord・Excelのファイル形式のものがあります。WordやExcelに慣れた方には使いやすいエンディングノートです。

時間とともに自分の希望や人間関係などが変化することもあり、エンディングノートも定期的に見直す必要があります。WordやExcel形式であれば、修正する部分のみ上書き入力すればよいので、修正の手間が少なくてすみます。
マイクロソフトのサイトでも、Word形式のエンディングノートのテンプレートが用意されています。

エンディングノートをパソコン内に保存していると、もしもの場合に見つけてもらえない場合があるので、その存在を家族に伝えたり、新しい情報を追加したら、その都度プリントしておくことをおすすめします。どれが最新版か混乱しないように、修正した年月日を忘れず記入しておきましょう。

地方自治体が発行しているエンディングノート

地方自治体が発行しているエンディングノート

最近は、高齢化社会に対応して、地方自治体でも独自にエンディングノートを作成し、配布するところが増えています。多くの場合無料ですが、なかには数百円で有料配布している自治体もあります。
いずれの場合も数量限定で、無くなり次第配布終了のことが多く、配布対象を地域住民に限っている場合もあります。自分が住む地域で配布をしているかどうかは、市役所の福祉課などに問い合わせてみるとよいでしょう。

無料で地方自治体が配布しているエンディングノートのテンプレート

・栃木県足利市(詳しくはこちら
・東京都狛江市(詳しくはこちら)※袋とじ用もあり
・神奈川県厚木市(詳しくはこちら
・大阪府堺市(詳しくはこちら

エンディングノートとして使えるもの

あえてエンディングノートという名前をつけず、自分の好きな名前をつけて利用できるものもあります。PDF形式のものは、ダウンロードしてから印刷し、手書きで記入します。

・三菱UFJ信託銀行(詳しくはこちら

まとめ

死後の手続き

エンディングノートの作成は機能の充実したアプリでの作成がおすすめです。
わが家ノート」のようなエンディングノートアプリを利用すると、動画や音声も入れられて表現の幅が広がり、修正が簡単にできるのでおすすめです。どのような形式のエンディングノートであっても、自分の死後や意思が表明できなくなった時に、すみやかに家族に発見してもらえなければ意味がありません。葬儀のあとにエンディングノートを見つけて、家族が「故人の望んでいた葬儀ができなかった」と悔やんだりすることのないように、エンディングノートの保管場所、パソコン・スマホのエンディングノートへのアクセス方法などを、家族や信頼のおける人に伝えておくとよいでしょう。

ご留意事項
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