ホワイトハッカーとは?必要な資格や仕事内容、年収についても解説

ホワイトハッカーとはどのようなものか知る人は少ないのではないでしょうか。この記事では、ホワイトハッカーの仕事内容や年収、身につけるべき技能や資格について解説します。ホワイトハッカーを目指している人は、ぜひ参考にしてください。

ホワイトハッカーとは?必要な資格や仕事内容、年収についても解説

ホワイトハッカーの需要が年々増加しているため、政府や企業は育成に取り組んでいます。

しかし、ホワイトハッカーになることは難しく、多岐にわたる知識やスキルを身につける必要があるのです。実態はどのようなものかわからない人も多いのではないでしょうか。

この記事では、ホワイトハッカーの仕事内容や年収、身につけるべき技能や資格について解説します。

ホワイトハッカーを目指して得られるスキルは、キャリアアップにも役立ちますよ。

ホワイトハッカーとは

ホワイトハッカーとは

ホワイトハッカーとは、ITに関する技術や知識を正義のために利用するハッカーです。ブラックハッカーによるサイバー犯罪に対抗します。

情報のデジタル化が進み、ネットワーク通信の技術を用いたシステムが登場していることで、サイバー攻撃の対象が増えています。よって、ホワイトハッカーが必要とされる場面も増加しているのです。

ハッカーとの違い

一般的に認知されているハッカーは、IT関連の高度な技術を持ち、システムの構造を熟知していますが、目的は犯罪です。サーバやシステムの内部に不正アクセスしたり、プログラムを破壊したりします。

また、ハッカーは、個人として活動することもあれば、集団で犯罪を行うこともあるのです。ときには、国家がハッカーを登用し集団を結成して、他国のシステムに侵入することもあります。国家によるサイバー攻撃と呼ばれるものです。

ホワイトハッカーと一般的なハッカーは、どちらも高度なスキルを持っていますが、目的は正反対と言えるでしょう。

ホワイトハッカーの有名人

2018年に世間を騒がせた漫画村事件は、社会問題化し、法改正にも影響を与えました。その事件をホワイトハッカー界の有名人が解決したことを、ご存知でしょうか。

漫画村は漫画の海賊版を無許可で掲載するサイトでした。著作権の侵害による被害額は、約3200億円という試算があります。

【参考】出版広報センター「海賊版サイトによる被害と法整備の必要性について」詳しくはこちら

漫画村の運営者を特定したのは、チーナと呼ばれるホワイトハッカーです。チーナは、ウェブサイトやサーバー、SNS、ブログなど、だれもがアクセスできる情報から分析をしました。

オープンな情報源からアクセス可能なデータを解析する諜報活動の1つとしてオープンソースインテリジェンスがありますが、ハイレベルな知識と分析力、処理能力が必須です。また、日常的に国内外のニュースサイトからさまざまな情報を得ていたからこそ、解決にいたりました。

現在、チーナは個人事業主のホワイトハッカーとして活躍しています。

ホワイトハッカーの仕事内容

ホワイトハッカーの仕事内容

ホワイトハッカーの仕事内容は、基本的にはブラックハッカーに対抗することです。しかし、ホワイトハッカーとして企業に勤務する場合は、下記の業務内容に従事することもあります。

【ホワイトハッカーの業務内容】
・セキュリティシステムの企画
・プログラムの実装
・システムの運用や保守
・セキュリティの教育

ホワイトハッカーが、普段どのような仕事をしているのか見ていきましょう。

セキュリティシステムの企画

セキュリティシステムの企画とは、システムの脆弱性を診断し改善するために、システムを導入する前に行われる工程のことです。

まずは現状を調査して、セキュリティ上の欠陥を探します。また、不正プログラムが埋め込まれているか、ウイルスに感染しているかなども、手元の情報と照合しながら確認します。

この工程でさまざまな関係者と関わり、仕事を進めていくため、ホワイトハッカーにはコミュニケーション能力も求められるのです。

プログラムの実装

セキュリティシステムの企画が可決されたら、システムを構築し、実装します。あらゆるトラブルを想定して設計書を作成し、プログラミング作業を行わなくてはいけません。また、実装したプログラムの動作確認のために、テスト設計も行います。

そのため、ホワイトハッカーには、セキュリティシステムだけではなく、データベースやネットワークなどの技術的知識、プログラミングスキルも必要です。

ホワイトハッカーには、それぞれの分野での高度な技術と、広い視野が求められます。

システムの運用や保守

ホワイトハッカーは、次々と手口が変わるサイバー攻撃に対抗するため、システムを運用しながら、継続的に保守もしていきます。そのため、システムを運用した上で、問題点を解決する技術も必要です。

また、ホワイトハッカーは、攻撃を仕掛けてくるハッカーの手口を予測しながら、セキュリティの脆弱な箇所を探します。システムに侵入できるかを、ホワイトハッカー自ら試すこともあるのです。

運用や保守には、利用者が抱える問題を察知する能力や、解決へ導くためのコミュニケーション能力も求められます。

社員に対するセキュリティ教育

ホワイトハッカーは、社員に対するセキュリティ教育を行うことも業務の一環です。

ハッカーは、社員からパスワードを盗もうと試みたり、社員になりすまして会社へ侵入しようとしたりします。そのため、ホワイトハッカーは社員の行動を観察したり、セキュリティ対策を順守しているかを確認したりと常に注意を払う必要があるのです。

また、パスワード入力の方式や、不審なメールへ適切に対応しているかなどもチェックします。余計なアプリやメモリを使っているのか、コンピューターや端末を安全に利用しているのかも、調査のポイントになります。

問題があれば企業に報告して、セキュリティ講習を行います。

ホワイトハッカーの年収や雇用先

ホワイトハッカーの年収や雇用先

ホワイトハッカーが必要とされる場面が増え、ホワイトハッカーの需要が高まっています。

また、ホワイトハッカーには高度な技術と知識が必要とされるため、他のIT職よりも平均年収が高めです。

ホワイトハッカーが企業で勤務する際の年収や雇用先について、具体的に解説していきます。

ホワイトハッカーの年収

平成29年に経済産業省が開示したデータによると、ホワイトハッカーが含まれる職種の平均年収は約758万円です。SEやプログラマと比較すると、約200万円も上回っています。

【参考】経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」詳しくはこちら

これは海外でもみられる傾向であり、とくにアメリカでは際立っています。また、アメリカと日本を比較すると、日本のホワイトハッカーの年収は低めです。

アメリカの求人情報によると、ホワイトハッカーを含む職の年収の相場は、約735万円から約945万円になっています。ヘッドハンティングとなると、約3,000万円から4,000万円になることもあるのです。

また、米アップル社がホワイトハッカーに賞金を出したこともあり、その額は最大で約1億円でした。ホワイトハッカーは、高額の給与だけでなく、こういった企業からの賞金なども期待できるのです。 

民間企業

ホワイトハッカーは、民間企業のセキュリティ対策を担当する部署でも活躍しています。

たとえば、コンサルティング業界は、クライアントの機密情報の流出や漏洩を防ぐために、厳重なセキュリティが必要になります。

また、メーカーでは、ITシステムによる製品の製造や管理をしています。そのため、サーバーを攻撃されると、生産が停止する可能性もあるのです。

ゆえに、ホワイトハッカーの技術が求められています。

政府機関

ホワイトハッカーは企業自らのシステムの脆弱性診断等では法的責任が当然問われませんが、他の企業のセキュリティリスクを調べてハッキングすることは不正アクセス禁止法に抵触します。それを回避するためにNICTが総務省認可を受けて調査できるように法改正が行われ、NOTICEという取り組みがなされています。

そのため、厚生労働省や自衛隊管轄の政府機関も、ホワイトハッカーを必要としているのです。

厚生労働省では、セキュリティ施策の策定や情報セキュリティ対策における人材を、任期付職員として募集したことがあります。

その際には、応募資格の1つに実務経験5年以上と指定されており、まずは企業で勤務して経験を積むことが必要でした。

防衛省統合幕僚監部も、サイバーセキュリティ関連業務に従事する防衛技官を2020年に公募しました。

業務内容は、サイバー攻撃による情報システムの防護や、サイバーセキュリティ関連の人材の育成などです。

防衛省統合幕僚監部「防衛技官(サイバーセキュリティ要員)の選考採用試験 【募集案内】」詳しくはこちら

ホワイトハッカーになるには何をすればいい?

ホワイトハッカーになるには何をすればいい?

ホワイトハッカーになるには、身につけるべき知識やスキルがたくさんあります。さまざまな分野における高度な能力が求められるからです。

ホワイトハッカーに必要とされることは、大学や専門学校、実際に企業で経験を積むなど、いくつか方法があります。

目指す方向によって学ぶ方法も変わるので、詳細を見ていきましょう。

大学や専門学校で学ぶ

情報系の学部がある大学や、ITに特化している専門学校は、ホワイトハッカーに必要とされる知識や技術を身につけられます。

近ごろはさまざまな大学が情報関連の学部を設けています。情報科学や計算機工学を修めると、セキュリティを基礎から体系立てて学べるのです。

また、セキュリティは総合芸術とも言われています。よって、技術だけではなく、法律や政策、社会制度などの知識を身につけることも重要です。大学でこのような基礎的な部分を習得できると、技術分野を学ぶ際に役立つでしょう。

専門学校は、すぐに使える知識を指導するので、技術職志向の人におすすめです。

4年制の専門学校では、丸4年間専門教育を受けるため、専門分野の授業は大学よりも濃くなります。資格を取れば、就職の際のアピールにつながるでしょう。

企業で経験を積む

企業でエンジニアとして勤務しながら、ホワイトハッカーとしてステップアップすることも可能です。

情報セキュリティシステム開発企業やセキュリティシステム部署などに就職すれば、セキュリティコンサルタントやセキュリティアナリストを目指せます。

スキルを身につける

ホワイトハッカーになるには、以下のようなスキルを身につけましょう。

【ホワイトハッカーに必要なスキル】
・プログラミングスキル
・セキュリティに関する知識
・英語力

プログラミングは、ホワイトハッカーに欠かせないスキルです。このスキルは、実際に手を動かすことで、身についていきます。

セキュリティに関する知識も、ホワイトハッカーには必須です。攻撃を仕掛けてくるハッカーはコンピュータウイルスだけでなく、さまざまな手口を使います。そのため、プログラミングスキル以外にも、データベースやネットワークについての知識も学ぶ必要があるのです。

また、英語もホワイトハッカーには役立ちます。先端技術は英語で発信される傾向にあり、英語圏のソースコードを参考にして、バグを修正する機会もあるからです。

ホワイトハッカーに役立つ資格

ホワイトハッカーに役立つ資格

ホワイトハッカーであることを証明する資格はありません。しかし、ホワイトハッカーに必要なスキルを習得できる資格はあります。

CEH(認定ホワイトハッカー)や情報処理安全確保支援士などです。それぞれ学ぶことは異なります。必要なスキルを習得するためにはどちらが適しているかを見ていきましょう。

CEH(認定ホワイトハッカー)

CEH(認定ホワイトハッカー)は、米国防総省も採用しているサイバーセキュリティの資格です。

サイバー攻撃のスキルを学びながら、サイバー攻撃への実践的な対策を習得し、サイバーセキュリティの構築を目指します。ハッカーへの対抗策として「攻撃者の視点で考える」というコンセプトがあるのです。そのため、資格を習得するためにツールを用いたサイバー攻撃を実践する講座もあります。

受験資格の取得には、CEHが指定する特別講座を受講する必要があります。

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士は、国策としてサイバーセキュリティ対策を推進し、それを担う人材を育成するために生まれました。ホワイトハッカーに必要とされる知識を身につけることができる国家資格です。

難易度は高く、合格率が20%を下回ることもあります。しかし、国家資格によってセキュリティの知識を証明できるため、取得する価値はあるでしょう。

ホワイトハッカー関連の資格取得にかかる費用

ホワイトハッカー関連の資格取得にかかる費用

CEH認定試験は、CEH特別講座の修了が受験資格になっています。コースの料金と受験料の総額は547,800円です。

情報処理安全確保支援士の受験料は7,500円です。スクールに通学して試験対策をすると、約10万円かかるでしょう。

まとめ

ホワイトハッカーになるためのスキルを身につけると、キャリアアップにも役立ちます。しかし、習得すべき技術は多岐にわたるので、学ぶための時間と費用がかさむのが難点です。

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