ワイヤレス給電の仕組みを解説!今後の展望や課題とは?

スマホなどを無線で充電できるワイヤレス給電機器をよく見かけるようになりました。どんな技術か気になっている人も多いのではないでしょうか。ワイヤレス給電とは電源コードを直接接続することなくワイヤレスで充電する技術です。本記事で商品選びや人への説明ができるようになりましょう。

ワイヤレス給電の仕組みを解説!今後の展望や課題とは?

スマートフォンなどを無線で充電できるワイヤレス給電が普及していますね。どんな技術か気になっている人もいるのではないでしょうか。

ワイヤレス給電とは離れた場所にある電子機器や電気自動車(EV)などに、電源コードを直接接続することなくワイヤレスで給電する技術です。今後ますます普及してわたし達の生活が変わっていく可能性があります。その仕組みを早くから理解しておくと今後の商品選びに役立つでしょう。

本記事ではワイヤレス給電の概要や今後の課題と展望などについて解説します。一通り理解できるので、ワイヤレス給電を詳しく知らない人にも自分から説明できるようになるでしょう。

ワイヤレス給電とは

ワイヤレス給電とは

ワイヤレス給電とは電線(ワイヤー)を接続せずに電力を送る技術のことです。現在、電子機器に内蔵された電池の給電をコードレスで実現するワイヤレス給電の普及が急速に進んでいます。

ワイヤレス給電技術が活用されているものとして、具体的には下記のようなものがあります。

【ワイヤレス給電技術の例】
・スマホやノートパソコン
・産業機器やEV(電気自動車)
・超小型・薄型のウェアラブルデバイス、ヘルスケア機器

この中では、とくにスマホのワイヤレス給電機器を見かける機会が多いのではないでしょうか。

ワイヤレス給電技術を利用したバッテリー充電

スマホでワイヤレス充電を採用した場合の恩恵について、何かとケーブルがなくなることに着目がされがちですが、ワイヤレス充電の有益性はそこだけではありません。

たとえば、スマホと充電ケーブルの抜き差しを継続的に行うことは、端子部分の劣化や消耗の原因となります。また、ケーブルを挿す際に、機種によって対応する端子が異なるため、充電可能なケーブルを選ばなければなりません。

しかし、ワイヤレス充電を採用することで、これらの問題が解決されるのです。

そもそも充電器の上にスマホを置くだけなので、端子の劣化や消耗とは無縁になります。ワイヤレス充電器は防水機能がついているものも多いため、水に濡れてショートすることも回避できるでしょう。

また、規格が統一されているため、充電するために「Lightning」(ライトニング)や「USB Type-C」(ユーエスビー タイプシー)などを使い分けする必要がないのも便利です。

ワイヤレス給電の方式

ワイヤレス給電の方式は主に以下の5種類です。

5種類は磁界を用いた技術と電界を用いた技術で2つのグループに分けられます。現在におけるワイヤレス給電の主流は磁界を用いた方式です。

また、放射型と非放射型にもわけられ、長距離のワイヤレス給電には放射型の技術を利用します。

方式採用されている技術
電磁誘導方式(従来型)非放射型磁界エネルギー
電磁誘導方式(磁界共鳴型)非放射型磁界エネルギー
電界結合方式非放射型磁界エネルギー
電磁波方式(マイクロ波)放射型電界エネルギー
電磁波方式(レーザー)放射型電界エネルギー

電磁誘導方式では、Qi(チー)を策定したワイヤレス給電の推進団体のWPC(Wireless Power Consortium: WPC)が有名です。Qi(チー)とは、ワイヤレス充電や無線給電の規格の1つです。

Qi(チー)を採用すると、スマホなどをケーブルで充電する必要がなくなり、充電機器の上に置くだけでワイヤレスに充電できます。

【参考】Homepage | Wireless Power Consortium詳しくはこちら

電磁結合方式は京都府長岡京市に本社を置く村田製作所で開発されました。子供向け玩具などでその技術が採用されています。

電磁波方式は、電磁誘導方式が近距離でないと給電できないのに対して、長距離ワイヤレス充電の需要を叶えることが期待されている技術です。

ワイヤレス給電の仕組みと種類

ワイヤレス給電の仕組みと種類

ワイヤレス充電などの一般的なワイヤレス給電に使われているのは、電磁誘導式(従来型)と電磁誘導式(磁界共鳴型)の2つです。

電磁誘導式(従来型)は、古くから変圧器などで使用されている電磁誘導の原理を電力伝送に使用したものです。電磁誘導式(磁界共鳴型)は、2つのコイルを「共振器」として利用する技術です。送電側と受電側の共振器を磁界共鳴させて、電力を伝送します。

それぞれのメリットと具体例を見ていきましょう。

電磁誘導式(従来型)

電磁誘導式(従来型)は送電側と受電側との間で発生する誘導磁束を利用した、一般的なワイヤレス給電方式と言えます。回路構成が簡単で、小型かつ低コストで実現できるのが特徴です。

たとえば、置くだけでスマホを無接点で充電可能な充電スタンドなどが多く普及しています。スマホなどの充電器だけではなく、電気シェーバーやコードレスホン、ウェアラブル機器、補聴器などに広く利用されています。

原理も構造もシンプルかつ低コストでシステムを実現できるのが長所である一方、送電コイルと受電コイルの距離が大きくなると、電力伝送効率の低下が顕著に現れるのが短所です。

その結果、コイル同士を近くしなければいけないので、機器同士を近接させなければなりません。

電磁誘導式(磁界共鳴型)

電磁誘導式(磁界共鳴型)のワイヤレス給電は、送電側と受電側に共振回路を形成し、送電側と受電側の共振周波数を一致させて電力伝送する方式です。

給電可能距離を大きくできるのが特徴で、走行しながらEV(電気自動車)のバッテリー充電を可能にするのが期待されているため、非常に注目を集めています。

また、コイル同士の位置が多少ずれても充電できるので、複数台のモバイル機器を同時充電するパッドなどに応用できるのです。

しかし、システムが複雑なため小型化が難しい点で、ウェアラブル端末や補聴器といった小型電子機器には向きません。

ワイヤレス給電の今後の展望や課題

ワイヤレス給電の今後の展望や課題

ワイヤレス給電の市場は今後ますます広がっていくことが考えられます。あと数年もすると、わたし達の生活は大きく変わるかもしれません。

具体的な展望がどういうものなのかを知るとともに、ワイヤレス給電の課題が何なのかを明らかにして、理解を深めていきましょう。

ワイヤレス給電の今後の展望

現在、電気自動車や産業機器などの大型の機器が1対多数でもスムーズに給電できるような技術の開発が進んでいます。国も推進しており、総務省ではワイヤレス給電の実用化に向けた検討を行い、技術的要件の見直しなども進めています。そういった後押しを受けて、ワイヤレス給電は今後ますます市場が広がっていくでしょう。

【参考】総務省|報道資料|「空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの技術的条件」のうち 「構内における空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの技術的条件」詳しくはこちら

たとえば、自動車が自動運転となる時代になることを想定し、高速道路の一部に設置した路面コイルから走行中のEVへワイヤレス給電を行う研究なども始まっています。

ワイヤレス給電の課題

ワイヤレス給電は、電力を電磁波に乗せて空間を飛ばすため、人体への影響を慎重に考えなければいけないという課題があります。

すでに一定の安全性が確認された上で、携帯電話や無線LANの周波数帯は普及していますが、実際のところ人体への影響はわかっていないことが多いのも事実です。

携帯電話も無線LANも活用が始まってまだ20年くらいしか経過していないため、長期間電磁波に晒された場合の人体への影響まではわかっていません。

ワイヤレス給電技術が使われているグッズのおすすめ5選

ワイヤレス給電技術が使われているグッズのおすすめ5選

ここからはその技術を実際に搭載した製品例を紹介します。

今回は身近で一番利用されているワイヤレス給電技術の「Qi」が使われているグッズを5点ピックアップしました。スマホやiPhoneをケーブルなしで充電できたら、抜き差しによる端子口の劣化や消耗も防げますし、何より机の上も整理整頓できて気分が良いですよね。

ぜひ、ワイヤレス給電技術を身近で利用してみてください。

エレコム:W-QA16BK

エレコム:W-QA16BK

出典:エレコム ワイヤレス充電スタンド(5W)WLC-STN17BK|エレコム

こちらはケーブル一体型のQi規格対応ワイヤレス充電器です。対応スマートフォンを置くだけで充電が可能で、天面に滑り止めパッドが配置され、スマートフォン本体へのキズやバイブレーションによる滑り落ちを防ぎます。

ACアダプターが付属しているため、購入後すぐに使用できるのも魅力です。

サンワサプライ:WLC-STN17BKh

サンワサプライ:WLC-STN17BKh

出典:サンワサプライ ワイヤレス充電スタンド(5W)WLC-STN17BK|サンワサプライ

こちらはQi(チー)規格に準拠したサンワサプライのワイヤレス充電スタンドです。厚み3mmまでならケースを装着したまま充電できます。

また、スタンドタイプなので充電しながら横に置いて参照したり操作したりしやすいのが特徴です。ちなみに置き方は縦置き、横置き両方対応しています。

ベルキン:BOOST↑CHARGE™ PRO

ベルキン:BOOST↑CHARGE™ PRO

出典:ベルキン BOOST↑CHARGE™ PRO MagSafe 3-in-1磁気ワイヤレス充電器|ベルキン

こちらはベルキンのおしゃれなワイヤレス充電器です。スマートフォンだけではなく、ウェアラブルウォッチも充電可能です。

どちらも簡単に磁気で装着、給電が可能で、メッセージや着信によって振動が長く続いても装着が維持できます。15Wで急速充電できるのも魅力です。

Apple:MagSafe充電器

Apple:MagSafe充電器

出典:MagSafe充電器|Apple

こちらはシンプルなアップル製のワイヤレス充電器です。MagSafeに対応したiPhoneが完璧な位置で磁力によってピタッと装着できます。さらに最大15Wなので、充電がスピーディです。

このMagSafe充電器はQi充電との互換性を維持しています。iPhone 8以降およびAirPodsのワイヤレス充電ケース付きモデルをお使いの場合でも、Qi規格の充電器を使う時のように、この充電器を使ってワイヤレスで充電できます。

iPhoneとお揃いで純正の製品を使いたい人にはぴったりの充電器です。

Anker:MagGo

Anker:MagGo

出典:Anker 623 Magnetic Wireless Charger (MagGo)|Anker

こちらのAnkerのワイヤレス充電器は、iPhone13とiPhone12の専用アクセサリーです。強力なマグネットで約900gの荷重に耐えるため、iPhoneがズレることなく安定した充電ができます。

デスクにおいてもケーブルなしで充電が可能です。iPhoneだけではなくワイヤレスイヤホンの充電も同時におこなうことができます。

ワイヤレス給電技術が搭載されている製品の価格

ワイヤレス給電技術が搭載されている製品の価格

ワイヤレス給電技術が搭載されている製品は値段に大きな幅があります。

たとえば、安いものであれば1,000円台から見つかります。スマホを置くタイプの給電器は比較的安価で、スタンドタイプのものは2,500円前後からです。

一方でメーカーの純正品は比較的高額で、スマートフォンやスマートウォッチを3台同時充電する商品は16,000円程度になります。

自分がどこまでの性能を求めるかによって大きく価格は変わることでしょう。

まとめ

ワイヤレス給電技術が搭載されている製品は便利なものが多いのが特徴です。

わたし達の日常生活の中の煩わしさを解決してくれる商品が続々と登場するのは楽しみですよね。読者の皆さんもどんどん取り入れてみたくなったのではないでしょうか。

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